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プレシーズンデビューのジャイアンツ戦で見込みを示したジェッツQBザック・ウィルソン

2021年08月15日(日) 20:32

ニューヨーク・ジェッツのザック・ウィルソン【AP Photo/Bill Kostroun】

ニューヨーク・ジェッツの新時代を担うクオーターバック(QB)が有望性を示すスタートを切った。

ザック・ウィルソンはプレシーズンデビューで輝き、9回のパスで6回をコンプリート、63ヤードを獲得し、パサーレート86.8を記録。チームは12対7でニューヨーク・ジャイアンツに勝利した。

数字だけを見れば、それほど大きなものではないが、それはウィルソンがフィールド上にあまり長くいなかったからだ。だが、そこにいた時の彼はシャープで、必ずしもレイアップだけではないパスでジェッツのオフェンスを動かしていた。彼のベストスローは新たに加わったワイドレシーバー(WR)コーリー・デイビスへのもので、ファーストダウンでパスのためにドロップしたウィルソンは、逆サイドのハッシュマークに立ちながら、サイドライン沿いのデイビスに鋭いパスを投げてファーストダウンを獲得した。 

その後もウィルソンはWRキーラン・コールにチェーンを動かすパスをつなげている。

エンドゾーンを見つけることはできなかったが、短時間の出場としては控えめに言っても励みになるものだった。

「あの若者については大きな自信を感じている」とジェッツのヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは勝利後に述べた。「できる限りいい日を積み重ねてほしいと思っているよ。だが、まだ若さが残る。彼はまだルーキーであり、学ばねばならないことが多くある。成長のための機会がたくさんあるということだ」

「今日のこの試合でさえ、彼は落ち着いていたし、いい仕事をしたが、そこから学べるものがある。終わりはない。彼のポテンシャルは天井知らずだが、一定のプロセスが必要だ」

確かに、ただのプレシーズンゲームに過ぎない。だが、そこには最近のジェッツのオフェンスには見られなかったペースがあった。もっと重要なこととして、そこにはQBによる決定的なアクションがあった。

「良かったと思う」とウィルソンは自身のパフォーマンスについて述べた。「もちろん、まだ調整しなきゃならない部分もある。いい経験だった。試合風のセッティングをすごく楽しんだよ。NFLで試合全体に参加できたのは、どれだけフットボールをプレーしてきたかにかかわらず、誰にとっても素晴らしいことだ。あそこに出られて、最高の気分だったよ」

ルーキーというよりも、ジェッツを勝利に導ける腕を持った全体2位指名というイメージの方が大きかったウィルソンに当たるスポットライトは確かに大きくはなかったかもしれない。タッチダウンこそなかったものの、彼はニューヨークでプレーする荒れた地帯でひとまずフレンドリーなテリトリーを見つけた。

サラーが言うように、今は良い日々を積み重ねることがウィルソンにとって重要だ。土曜日は間違いなく良い日だった。たとえそれがつかの間だったとしても。

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