ハリケーン「アイダ」がニューオーリンズを襲撃、セインツはダラスで練習続行
2021年08月31日(火) 11:11週末に米ルイジアナ州ニューオーリンズを襲ったハリケーン「アイダ」の影響で、ニューオーリンズ・セインツはダラスに滞在してAT&Tスタジアムで練習を行うことになった。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェーン・スレイターによると、ショーン・ペイトンHC(ヘッドコーチ)は現地30日(月)に報道陣に対し、少なくとも水曜日までダラスで練習した後、状況を再確認する予定だと語ったという。
壊滅的な打撃を与えた「アイダ」の影響でニューオーリンズ全域が停電しているため、セインツは状況を見守ることにしている。
『The Times-Picayune(ザ・タイムズ・ピカユーン)』のジェフ・デュンカンによると、ペイトンHCは「正直なところ、この3日間で次のステップが何なのかが分かると思う。すぐにメテリーに戻って練習を開始することはないだろう。それは非現実的だと思う」と話しているそうだ。
ペイトンHCはニューオーリンズのシーザーズ・スーパードームやメテリーのチーム施設に被害があったかどうかは認識していないと述べている。
セインツは9月12日(日)の夕方に差しかかる頃(現地時間15時45分)に、グリーンベイ・パッカーズを迎えてレギュラーシーズン初戦を実施する予定だ。ペイトンHCは初戦の開催地が変更されるかどうかについて、チームは何も聞いていないと話している。
「もちろんプランBも用意している」とデュンカンに語ったペイトンHCは「優先順位の観点から言えば、私たちの街にとってはもっと重要なことがある。私たちはグリーンベイと共にシーズン開始することを十分に期待している。問題はそれがどこになるかだ」と続けた。
開幕まで残り13日となり、NFLはハリケーン「アイダ」の影響による動向を引き続き注視していると『NFL Network』のトム・ペリセロが伝えている。
セインツは土曜日にスーパードームで行われる予定だったアリゾナ・カーディナルスとのプレシーズン最終戦をハリケーンの影響で中止した。チームは週末のうちにチーム関係者とその家族をダラスに避難させている。
セインツのオーナーであるゲイル・ベンソンは「チームは安全です。最初のレギュラーゲームであるグリーンベイ・パッカーズ戦で勝つことに向けて準備に集中しています」と述べ、併せてメキシコ湾岸再生基金に100万ドル(約1億1,000万円)の寄付をすることを発表した。
「私たちは政府の指導者たちが安全だと言ってくれれば、すぐにでもニューオーリンズに戻って準備を続けたいと思っています。幸い、シーザーズ・スーパードームの被害は軽微で、都市のインフラが整い次第、試合開催に向けた準備が可能です。私たちは今シーズン、都市、州、地域を代表して、地域社会の復興に向けて協力することを待ち望んでいます。試合に勝つことがどれほど地域の人々を団結させ、刺激を与えるか、私たちは知っているのです。その責任と機会を生かすことが待ち遠しいです」
ペイトンHCは特に切り詰めた状況で移動することの難しさを指摘しながらも、以前に「私たちはこういうことを経験した」と付け加えている。
今のところ、セインツは市内の状況を把握し、日ごとに調整していくつもりだ。
「無事を祈る。それこそ私たちが隣人や住民に望むことのすべてだ」とペイトンHCは語っている。
特設サイト『NewOrleansSaints.com/hurricaneida』(リンク先は英語のみ)がハリケーン「アイダ」の救済のための寄付を受け付けている。
【RA】