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バイキングスがジェッツからTEハーンドンをトレード、TEスミスの代役を視野

2021年09月01日(水) 08:51

クリストファー・ハーンドン【AP Photo/Elise Amendola】

ミネソタ・バイキングスは膝を負傷したアーブ・スミスの代わりを必要としていた。チームはその要員をトレードで手に入れている。

バイキングスがトレードでニューヨーク・ジェッツのタイトエンド(TE)クリストファー・ハーンドンを獲得すると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた。『NFLネットワーク』のトム・ペリセロはバイキングスが2022年の4巡目指名権をジェッツに送り、ハーンドンと2022年6巡目指名権を受け取ると伝えている。

ハーンドンのミネソタへの移動は、多くの人々が生産的なシーズンを送ることを待っていたタイトエンドの新たな出発を意味する。ファンタジーフットボールをたしなむ人々から大きな期待をかけられながらも、まだそれに応えられていなかったハーンドン。2018年にキャッチ39回で502ヤードを記録し、タッチダウン4回という成績を残しながらも、過去2シーズンは17試合の出場にとどまり、キャッチ32回で294ヤード、タッチダウン3回という数字に終わった。2019年はケガの影響で1試合にしか登場しておらず、ルーキーシーズンを再現できないままジェッツ時代が幕を閉じている。

しかしながら、希望は消えていない。今回のトレードによって、ハーンドンは半月板を負傷したスミスの代役を務める機会を得た。

2019年ドラフトの2巡目で指名されたスミスは、まだタイトエンドとしてブレイクしていない。キャリア最初の2シーズンではいずれも300ヤードを超えるにとどまり、キャッチはそれぞれで40回に届かなかった。しかし、2021年シーズンは有望だった。プレシーズンに目立った活躍をしたスミスは2021年レギュラーシーズンに向けて勢いを高めていたのだ。そんなときに半月板を損傷したスミスは手術が必要になる見込みであり、戦線離脱がどれくらいの期間になるかは分かっていない。

どういったタイプの手術を受けるかで、スミスの復帰時期は決まる。半月板の調整ならば2021年にプレーするチャンスは残されるが、完全な修復であればシーズンは始まる前に終わったことになるだろう。

理論的には、バイキングスのワイドゾーンスキームはプレーアクションを築いたときにスミスがオープンな状態になるようになっている。昨シーズンに見せたスミスのランアフターキャッチの能力の高さから、チームに貢献する選手としてターゲットになる回数が増えると予測されていた。しかし、半月板の負傷によってスミスがバイキングスを向上させるチャンスは阻害されるだろう。

ハーンドンもまだ一貫性は見せてないものの運動能力の高いパスキャッチャーであり、うまく機能しない不安定なジェッツの中で奮闘してきた。スミスの代役を務めることで、そういったフォーカスから恩恵を得られるかもしれない。

トレードによってハーンドンは自身の能力を発揮するにはよりフィットすると見られる攻撃陣でフレッシュなスタートを切るチャンスを得ている。ランニングバック(RB)ダルヴィン・クックがバイキングス攻撃陣の戦力の中心となる一方、クオーターバック(QB)カーク・カズンズはしばしばランのフェイクを用いてオープンなターゲットを見つける機会を活用している。ハーンドンがバイキングスのオフェンスを理解すれば、その身体能力によって少なくともポジティブな役割を担うことができるだろう。

ジェッツにとっては、期待していたほど効果的なターゲットになれなかったタイトエンドを放出した形だ。ジェッツはハーンドンをプランに含まない形の新時代に向かっている。

おそらく、ハーンドンは2021年にバイキングスのプランに組み込まれるだろう。

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