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シャナハンHCは明言せずとも49ersの先発QBは自分だと認めるガロポロ

2021年09月09日(木) 13:24

サンフランシスコ・49ersのジミー・ガロポロ【AP Photo/Jae C. Hong】

サンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは、たとえ彼の回答がすでに明白であったとしても、チームを取り巻く最も重要な問題にはっきりと答えようとはしない。

それでも、シーズン第1週のデトロイト・ライオンズ戦の先発クオーターバック(QB)が誰になるのかは気になるところだ。クオーターバックのポジションがどのチームにとっても重要であることは言うまでもなく、49ersが複数の指名権と引き換えにQBトレイ・ランスを獲得したことは、司令塔の変更を検討していることを意味する。だが、シャナハンHCは明言しない姿勢を崩しておらず、彼の頑固さは今では単なる建前でしかなくなっている。

現地8日(水)、シャナハンHCは「それに答えるつもりはないが、7月27日の記者会見以来、私がどのように話してきたかを見てもらえれば分かるはずだ」と述べている。「できれば私もここまで固執したくないのだが、あなた方も同じことを聞くことに固執しているように思う。もう答えたも同然だと思うから、このままにしておこう」

シャナハンHCの立場は尊重しよう。彼はこの時点で深みにはまり過ぎている上に、今週末になれば自ずと答えは出る。

49ersの非公式デプスチャート(チームのコミュニケーションスタッフが火曜日時点でまとめたもの)によると、その答えはずっと予想されていたもので、ベイエリアではジミー・ガロポロが引き続きQB1だ。

長期的な変化を期待し、ランスがレギュラーシーズンに出場するのを待ちわびている人たちの期待とは裏腹に、シャナハンHCはガロポロが今シーズンの7人のチームキャプテンの一人であることを明かしており、ガロポロがチームにとっていかに重要な存在かを強調する形となった。ランスがプレシーズンのラスベガス・レイダース戦で負った指のケガから復帰していないことを考えると、彼が先発する日が訪れることはあっても、それはこの週末ではないだろう。

ガロポロはこの状況にうまく対応しており、場に合った発言をしながら自分の仕事を続けている。ここ数年、不安定な状態が続いている健康状態が彼にとって最大のハードルだ。

しかし、今のガロポロは健康であり、これまで49ersが組織として認めようとしていないことを受け入れる準備ができている。

ガロポロは、自分が49ersのトップシグナルコーラーになると言われたのはいつかと聞かれた際に、「しばらく前だ」と答えている。「ずいぶん前に話したと思うけど、それなりにいい感触は持っていたんだ。冗談で言ったこともあるけど、自分の立ち位置は常に把握していたよ。これで正式になった感じだな」

長期的な司令塔として期待されていたガロポロだが、フィールドにとどまることができず、彼の将来は不透明になった。それに伴い49ersは、ガロポロのケガで再びシーズンを棒に振るようなことがないよう、念入りに準備した。つまり、ガロポロを含め、クオーターバックの層を厚くした49ersを誰も責めることはできない。過去にシャナハンHCは49ersが周囲を驚かせたトレードで全体3位の指名権を手に入れ、ランスを獲得した時にガロポロとはじっくり話したと述べている。シャナハンHCはガロポロがこの状況にうまく対応しているともオフシーズン中に話していた。

トレードアップしてランスを指名したことについてガロポロは「チームはやるべきことをやったと思っている」とコメント。「もちろん奇妙な状況ではあるけど、でもなんていうか、その中でも俺は常に自分自身に集中し、チームを向上させて正しい方向に向かわせることに集中してきた」

二人とも変化は一朝一夕には起こらないと考えていただろう。ガロポロは49ersにとって価値ある存在であり、そのことはシャナハンHCもガロポロとの話し合いで本人に言い聞かせていたに違いない。シーズン第1週を迎えるに当たってそれは不変だ。

その頑固さゆえにシャナハンHCが明確にしないにしても、ジミーGのチームであることには変わりはない。

【R】