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第1週無敗のNFC西地区で49ersの強みはディフェンスとランゲームだとTEキトル

2021年09月16日(木) 15:50


サンフランシスコ・49ersのジョージ・キトル【NFL】

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区とAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区はシーズン第1週を無敗で終え、1970年の合併以来、初めて2つのディビジョンが無敗を記録することになった。2002年に再編成してからは2002年のAFC 西地区と2015年のAFC東地区だけが4勝0敗でシーズンスタートを切っている。

だが上記の統計の裏にあるもう一つの事実として、4勝0敗でスタートを切ったディビジョンからは、それぞれ1チームしかプレーオフに進出していないという悲惨な結果が残されている。

熱戦が繰り広げられることが予想されるディビジョンを、カニバリズムが支配することになりそうだ。

一方のNFCでは西地区で長年にわたって激しい勢力争いが見られ、過去3シーズンはそれぞれ異なるチームがトップに立ち、2015年以降は4チームすべてが少なくとも1回は地区優勝を果たしている。

その4チームはどこもシーズン第1週で見事な試合を見せた。アリゾナ・カーディナルスではクオーターバック(QB)カイラー・マレーがMVP候補にふさわしいプレーを披露し、サックを5回決めたラインバッカー(LB)のチャンドラー・ジョーンズもさっそく年間最優秀守備選手賞に最も近い選手となった。ロサンゼルス・ラムズはQBマシュー・スタッフォードとともに初めて迎えた試合で快調な滑り出しを見せ、同様にシアトル・シーホークスもQBラッセル・ウィルソンが新体制のオフェンスでこれからも得点力を発揮しそうな勢いを見せている。

『49ers Webzone(49ersウェブゾーン)』が報じたところによれば、『ESPN』の“Keyshawn, JWill & Max(ケイショーン、Jウィル&マックス)”でインタビューに応じたサンフランシスコ・49ersのタイトエンド(TE)ジョージ・キトルは、49ersのディビジョン内での強みについて次のように話したという。

「NFC西地区にはたくさんの優秀な選手がいる。カーディナルスのカイラー・マレーとディアンドレ・ホプキンス(ワイドレシーバー/WR)。チャンドラー・ジョーンズにブッダ・ベイカー(セーフティ/S)。ラムズにはアーロン・ドナルド(ディフェンシブタックル/DT)がいる。それだけでもすごいのに、シーホークスはいつもラッセル・ウィルソンを中心にいい試合をする。だからこの地区はどこを見ても手強い相手ばっかりなんだ。でも最終的にはニック・ボサ(ディフェンシブエンド/DE)、アリク・アームステッド、フレッド・ワーナー(インサイドラインバッカー/ILB)のいる俺たちのディフェンスと戦わなければならない。多くのプレーを生み出せる選手もたくさんいるから、オフェンスもどんどん波に乗っていくだろう」

「俺たちがこのディビジョンでどのチームよりも得意としているのは、ボールを走らせることだ。それをこれからも続けていくつもりだし、毎週のように激しくフィジカルなプレーをしていくつもりだ」

シーズン第1週のデトロイト・ライオンズ戦で49ersのディフェンスは序盤こそ好調だったものの、相手に猛烈な逆転劇を許してしまってからは守るのに必死だった。ボサをはじめとする負傷者が回復すればディフェンスラインはさらに良くなるはずだが、今度はケガに見舞われているセカンダリーに新たな課題が生じている。

シーズン第1週の試合で負傷したランニングバック(RB)ラヒーム・モスタートが故障者リザーブ(IR)に置かれ、49ersのバックフィールドから勢いが削がれた。だがヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは誰がバックフィールドにいようと常に生産性を引き出すことができる。ヒューストン・テキサンズOC(攻撃コーディネーター)時代のRBスティーブ・スレートンなどが良い例だ。

NFC西地区では負傷者を減らすことが優勝に大きな影響を与えそうだ。健康な状態を最も維持できるチームが優位に立つことは間違いない。

4つのチームすべてがプレーオフに進出する可能性が十分ある中、ディビジョンゲームはこれまで以上にエキサイティングなものになるだろう。シーズン第4週には49ersがホームでシーホークスを迎え撃ち、ラムズがカーディナルスと対戦する。見応えのある試合が期待できそうだ。

【R】