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バッカニアーズの守備で「最も懸念している」のはサックの少なさだとエリアンスHC

2021年09月29日(水) 11:30


タンパベイ・バッカニアーズ【NFL】

シーズンを迎えるにあたって、タンパベイ・バッカニアーズのセカンダリーは前線の7人よりも懸念されていたが、3試合を終えたいま、ヘッドコーチ(HC)のブルース・エリアンスは後者に批判の矛先を向けている。

去る日曜日の試合でバッカニアーズはロサンゼルス・ラムズのクオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードに好き放題やられ、スタッフォードは343ヤードとタッチタウンパス4回を決めている。これに対して彼がサックされたのはわずか1回、パスにプレッシャーをかけられたのもたった4回だった。今のところバッカニアーズが相手に許したパスヤード数(1試合あたり338.3ヤード)はNFL内で最も低い部類にあたり、サックは各試合で1回ずつ、計3回しか記録していない。今シーズンのバッカニアーズでは、とりわけ勝利を収めたダラス・カウボーイズとの開幕戦の後半など、パスラッシュが効果を発揮する場面はたびたび見られる。しかしながら、クオーターバックはプレッシャーをかけられてもタッチダウンパスを出すことはできるが、サックされればそうはいかない。ゆえに、エリアンスHCにとっては、単にプレッシャーをかけるだけでは十分とは言えないのだ。

エリアンスHCは「ああ、サックを最も懸念している。それさえできればパサーを潰すことができる」と現地27日(月)に『Tampa Bay Times(タンパベイ・タイムズ)』に話している。「だいぶ近づいてはいるが、最後までやりきれていない」

エリアンスHCは、中でもチームの3回のサックの内1回を記録したラインバッカー(LB)シャキール・バレットに苦言を呈した。

「シャックはいつクオーターバックに向かうべきか分かっているはずだ。この試合で彼は完全にシャットアウトされていた。相手にマークされているのは確かだが、そんなことは言い訳にならない。他の選手もそうだが、彼はクオーターバックのところまで行って潰す必要がある。たった1回のサックではダメだ」

バッカニアーズのセカンダリー陣は負傷者が続出しており、コーナーバック(CB)のショーン・マーフィー・バンティングに続いてディフェンシブバック(DB)のジャメル・ディーンも戦線を離脱している。セーフティ(S)のジョーダン・ホワイトヘッドも開幕戦を逃し、バッカニアーズの前線の7人の後方のラインナップには継続性がない。それどころか、フリーエージェント(FA)のCBリチャード・シャーマンがバッカニアーズを訪れる予定だと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロとイアン・ラポポートが火曜日に報じている。

ディーンの膝のケガは大事には至っていないものの、シーズン第4週のニューイングランド・ペイトリオッツ戦に出場できるかは分からないとペリセロはつけ加えた。これもバッカニアーズがシャーマンとの契約を進めようとしている理由の一つだろう。

月曜日にエリアンスHCは「制限されてしまうマンツーマンを頻繁にやれと、今の状態のセカンダリーには求められない」と述べた。「サックを受けるためにボールを持ち続けるクオーターバックはいない。両方のバランスが肝心だ。マンツーマンのプレッシャーには改善の余地があるし、もっとクオーターバックを潰しにいく必要もある。さらに、ゾーンでプレーしている時も結果を出さなければならない」

バッカニアーズは次に、あまり動き回ることのないペイトリオッツのクオーターバック、マック・ジョーンズに照準を合わせる。ペイトリオッツは日曜日の夜にホームでバッカニアーズを迎え撃つことになる中、エリアンスHCは露骨に相手ルーキーへの挑戦状を出したようなものだ。

【R】