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ペイトリオッツ戦で「最高の仕事をしなければならない」とバッカニアーズQBブレイディ

2021年10月01日(金) 14:54

タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ【AP Photo/Jae C. Hong】

現地30日(木)、タンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック(QB)であるトム・ブレイディが“その試合”について語った。

かつてニューイングランド・ペイトリオッツに所属していたブレイディは、そこを離れてから初めてニューイングランドの地で戦う日曜日の試合についてコメントしている。その24時間と少し前には、セス・ウィッカーシャムの新著からの抜粋が、ブレイディと元ヘッドコーチ(HC)ビル・ベルチックとの間の亀裂の入った関係について触れていた。TB12はそういった見方を一蹴し、それまで知っていた唯一のチームとの別れや、その後の自分の変化について自らの考えを話している。

共に6度のスーパーボウルを制覇したベリチックHCと別々の道を歩んだことについて「そういうことはみんな、ものすごく個人的なことだ。僕たちは素晴らしい関係を築いていたよ」とブレイディは語っている。

「きちんと対処されたと思う。僕たちはすべてをできる限り丁寧にやった。本当に素晴らしい期間だったし、完ぺきに扱われていた。この状況にかかわる全員が、自分たちがどこにいるのか理解していたと思う。僕たち全員にとって一番いい形になったし、今自分たちにできるベストをやろうと努力していた。人生にはそういうことがある。こういう経験もあるんだ。人生に何が起こるかなんて分からないからね」

「僕はただ、そこへ行って、本当に素晴らしいフットボールチームを倒そうとすることにエキサイトしている。結局のところ、今週やるのはそういうことだ。クオーターバックがどうとか、ファンがどうとか、20年のつながりがあったホームのお客さんがどうとか、そういうことじゃない。2つの優れたフットボールチームが対峙するのさ。僕らは最高の仕事をしなきゃならない。大きな試練になるだろう。先週も大きな試練だったし、僕らはそれを越えられなかった。今回も大きな試練だ。僕らはこのチャレンジを乗り越えなきゃならない」

その挑戦はベリチックHCの姿をとってやってくる。ベリチックHCはペイトリオッツ流のモットーを崩すことなく、統率の取れた船の舵を取り続けている。ブレイディにとって、それは公には内情を漏らさず、常にプロフェッショナルな態度を保ち、タイトルを勝ち取ることに最大限の努力を注ぐことだった。

そのやり方こそが、ブレイディの片手では足りない、半ダースのリングにつながったのだ。だが、ブレイディの離脱はニューイングランドに大きな穴を開けた一方、本人にとってそれはベリチックHCのペイトリオッツのような厳しさのまったくないチームで羽を広げるチャンスでもあった。

ブレイディがバッカニアーズに加わって以来、特に第55回スーパーボウルを制した後に、以前よりオープンになっているように見えるのは偶然ではない。ブレイディは広告で自身のユーモアを発揮し、ペイトリオッツ時代よりもコメントがよく取り上げられている。そして、44歳にして素晴らしいプレーを見せている。

もしかしたら、若返りの泉を満たしているのは奇跡の液体ではなく、環境が緩やかになったという事実なのかもしれない。

「ここで僕たちがやってきたことにはとてもエキサイトしている。ここには素晴らしいコーチたちがいて、彼らは信じられないくらいの人たちで、僕のモチベーションを高め、このチームとこの組織のために、自分にできる限りベストの自分でいたいと刺激してくれる」とブレイディは言う。

「過去18カ月はとにかくこれまでとは全然違うやり方でいろいろなことを満たしていった。ここでのフットボールも気に入っている。本当に恵まれていると思うんだ。高校でフットボールに夢中になり、ミシガン大学にいった。信じられないくらい素晴らしかった。いろいろな挑戦があり、たくさんのことを学んだ。そして、ニューイングランドで過ごした20年も信じられなかった。そこでもたくさんのことを学んだ。ここへきて1年と半年で、やっぱりたくさんのことを学んでいる」

もちろん、フットボールのこととなればブレイディが気を緩めるわけはない。先週末にバッカニアーズが2020年レギュラーシーズン第12週以来で最初の敗北を喫した後、ブレイディは今週末に勝利街道に戻ろうとしているはずだ。その試合はもしかしたらブレイディにとっていつもよりエモーショナルで、集中力を要するものかもしれない。そして、ジレット・スタジアムの灯台から駆け去るのではなく、そちらに向かって走るのは、少し奇妙な感覚かもしれない。だが、最終的な目標はいつもと変わらない。すなわち、勝利し、新たなタイトルを追い求めることだ。

ニューイングランドで過ごした時間について問われたブレイディは「僕にあるのはこれまでのフットボールで経験してきたすべてのものへの素晴らしい考えや思い出、感情だけだ。そういう意味で言えば、当然それが一番長い」とコメントしている。

「今もそこに素晴らしい友人たちがいるけれど、彼らは今週の僕が彼らをやっつけたいと思っていることを知っている。だから、僕がそこでどう感じるのか、彼らには正確に分かっているのさ」

勝利の感覚こそ最高の感覚だ。ブレイディはそれをもう一度経験したいと思っている――その長いキャリアで初めて、ライバルとしてペイトリオッツをホームの敗者とすることで。

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