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第4ダウン残り3ヤードでの挑戦は“それほど”考えていなかったとペイトリオッツHCベリチック

2021年10月04日(月) 15:30


ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック【AP Photo/Elise Amendola】

雨が降ってきた。トム・ブレイディにはたっぷり時間が残されている。そして56ヤードの距離がある。ニック・フォークはそんな状況で現地3日(日)に勝ち越しのフィールドゴールに挑んだ。

多くの人にとって、それは興味深いコールだった。そのコールはフォークのフィールドゴール失敗、ひいてはニューイングランド・ペイトリオッツの敗北へとつながっている。

しかしながら、ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)であるビル・ベリチックはどうやら勝負に出ることをあまり考えていなかったようだ。

ペイトリオッツがタンパベイ・バッカニアーズに19対17で敗れた試合の後、ベリチックHCはフィールドゴールに挑む前に第4ダウン残り3ヤードでの挑戦を検討していたかを問われ「いや、それほど」と応じた。

当時、大注目の試合はペイトリオッツが19対17で相手を追いかけ、残り時間59秒、バッカニアーズ側37ヤードラインからの第4ダウン残り3ヤードという展開を迎えていた。

フォークのフィールドゴールが成功していれば試合は20対19になっていたとはいえ、ブレイディの仕事ぶりからすれば十分な時間が残ったことにもなる。また、このアテンプトは56ヤードの距離があっただけではなく、フォックスボローに降る雨の中で行われたものだった。

『Boston Herald(ボストン・ヘラルド)』のアンドリュー・キャラハンによれば、フォークは試合後に「決まったと思った」と話していたという。

しかし、実際にはそうではなかった。左アップライトにぶつかったボールは、夜空に弾かれている。

『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、ペイトリオッツが第4ダウン残り3ヤードで前に進むことを試みていれば、勝利の確率は34.7%になっていたという。フィールドゴールを試みることでその確率は24.3%に落ち、最終的にペイトリオッツは戦績を1勝3敗としている。

敗戦の後にベリチックHCが報道陣に対して自分の判断についての疑問を語ることはないだろう。とは言え、少なくともそれは不可解な決断だった。雨の中の56ヤードのアテンプトが、常に厳しいものであることを考えれば。

ベリチックHCは開口一番で「少し届かなかった」と語っている。

その言葉は、日曜日の夜にペイトリオッツが経験したすべてを言い表しているのかもしれない。

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