現地木曜日の段階で、ダラス・カウボーイズのクオーターバック（QB）ダック・プレスコットにはまだ日曜日の試合に向けた準備が整っていると証明する時間は残されている。

今週末に実施されるミネソタ・バイキングスとのプライムタイムの試合に出場できるかを、プレスコットが木曜日に明かさなかったのはまったく驚きではない。

『Dallas Morning News（ダラス・モーニング・ニュース）』のマイケル・ゲルケンによれば、日曜日にユニフォームに腕を通すのか問われたプレスコットは「それを言ったら楽しみが台無しになるだろ」と答えている。

「俺たちは進み続ける。もちろん、成長し続けなきゃならない」とプレスコットは続けた。

その一方で、プレスコットは興味深い発言をしている。2020年に負った足首のケガと“このふくらはぎは正直言って何か関係あると思う”というのだ。

ケガは見た印象ほどひどくはないものの、カウボーイズは必要な慎重さをもってこれに対処している。NFC（ナショナル・フットボール・カンファレンス）東地区のトップにつけるカウボーイズは、過去数シーズンにわたって周囲が期待していたものに近い姿を見せている。プレーオフで勝ち進むポテンシャルを感じさせるのが今年のカウボーイズだ。プレスコットが出場できないのであれば、そのような快進撃はほぼ不可能だろう。

「より大きい図があるから、完全に俺の決断というわけじゃない。1試合だけのことじゃないからな。これを今週より後に引きずりたくないんだ」とプレスコットは話している。

シーズン第8週にスーパーボウルを制覇できるわけではない。プレスコットが100％ではない可能性があるときにプレーさせることと、プレスコットを欠場させてクーパー・ラッシュに司令役を任せることの間には、それぞれに比較しようのないリスクと恩恵がある。

プレスコットはすでにバイウイークの恩恵を受けており、仮に日曜日の試合でカウボーイズがバイキングスに敗れたとしても、ラッシュを出場させる方が安全な選択肢だとも考えられる。カウボーイズはそれ以降の2週間でも同じことができるかもしれない。今後に控えているのは3勝4敗のデンバー・ブロンコス、3勝3敗のアトランタ・ファルコンズとのホームでの試合だ。

それでも、コンペティターとは自分のチームを勝利に導くチャンスがあれば常にそこに出て行こうとするものだ。プレスコットほどの注目を集めるクオーターバックは多くない。そのプレスコットは自分にはプレー可能だと感じていると語り、これがプレーオフならば出場していただろうとコメントした。

「これが俺の決断だけで決まるのかは分からない」とプレスコットは続けている。

プレスコットと1億6,000万ドル（約181億8,000万円）の契約を結んでいるカウボーイズには、年額4,000万ドル（約45億5,000万円）の選手に慎重な姿勢を取るのに十分な理由がある。日曜日にプレスコットが出場するかどうかは、土曜日に決すると見られる。もしプレスコットが出場しないのならば、それもカウボーイズにとっては最悪からはほど遠い結果だ。

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