元レイダースHCジョン・グルーデンがNFLとグッデルコミッショナーを提訴
2021年11月14日(日) 01:11過去に人種差別的、同性愛嫌悪的、女性蔑視的な言葉を使用したメールを私的に送っていた事実が明らかになったことを受けて、今年10月11日にラスベガス・レイダースのヘッドコーチ(HC)を辞任したジョン・グルーデンは、NFLとコミッショナーのロジャー・グッデルがそれらを公開することで彼のキャリアを台無しにしようとしたとして、現地11月11日(木)にネバダ州クラーク郡の地方裁判所に提訴した。
『NFL Media(NFLメディア)』が入手した訴状の前書きには「悪意を持って画策されたシーズンを通して、NFLとコミッショナーのロジャー・グッデルはジョン・グルーデンのキャリアと評判を失墜させようとした」と記載されている。
グルーデンは7つの訴因のそれぞれについて「15,000.00ドル(約170万円)を超える金銭の支払い」を求めている。
『The Wall Street Journal(ザ・ウォールストリート・ジャーナル)』や『The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)』によって公開された記事で、2010年から2018年までにやりとりしていた前述の内容を含むメールの詳細について暴かれたグルーデンは、その後にヘッドコーチの職を辞した。
NFLは声明の中でこの訴訟の主張は恥ずべきものとしている。
NFLのスポークスマンであるブライアン・マッカーシーが金曜日に発行した声明を『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが入手しており、そこには「これらの申し立ては事実無根であり、NFLはこれらの申し立てに対して積極的に無効化を目指す」とつづられていた。
一方、グルーデンの弁護士であるアダム・ホスマー・ヘナーも声明で次のように強調している。
「ジョン・グルーデンはナショナル・フットボール・リーグとグッデルコミッショナーを相手に、ネバダ州クラーク郡の第8司法管轄区裁判所に提訴した。訴状では被告がグルーデンの評判を落とし、辞職に追い込むためにその私的なやりとりを選択してザ・ウォールストリート・ジャーナルとニューヨーク・タイムズにリークしたと主張している。NFLによるワシントン・フットボール・チームの調査で集められた65万通のメールのうち、グルーデンのメールだけが公開された理由や、シーズン中に公開されるまで、数カ月間にわたって保管されていた理由についての説明には正当性が全く見られない」
21ページにわたる訴状の中でグルーデンは「辞任に追い込まれた」とされている。
グルーデンに対する訴状に記載されている訴因は、意図的な契約関係の妨害、将来の経済的利益に対する不法な妨害、過失、雇用時審査不備、監督不行き届き、民事上の共謀、および幇(ほう)助だ。
【RA】