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低迷していたベアーズが「立て直す」ときが来たとナギーHC

2021年11月19日(金) 14:47

シカゴ・ベアーズのジャスティン・フィールズ【AP Photo/Nam Y. Huh】

シカゴ・ベアーズは1カ月以上も白星を挙げていない。そして、この連敗はヘッドコーチ(HC)マット・ナギーにとって嫌というほど馴染みのあるものだ。

昨季のベアーズは4連敗を喫してからバイウイークを迎え、さらに2連敗してからようやく勝ち星を得た。当時のベアーズは8勝8敗でシーズンを終え、プレーオフには進出したものの、ニューオーリンズ・セインツに21対9で敗れている。

現在4連敗のベアーズはバイウイークを終えて再び次の2試合で敗北し、通算8敗でシーズンを終える可能性がある。ただし、そうなったとしても、今季は新しくシーズン第17週があるため、勝利数が9となるのが昨年と唯一異なる点だ。

勝つ前に負けるというのはベアーズにとっても、ナギーHCにとっても理想的なプランではない。とりわけ、一時的にHCの座に就いていると言っても過言ではないナギーにとってはそうだ。ベアーズが制御できるのは現地21日(日)に本拠地で行われるボルティモア・レイブンズ戦に向けての準備とそのパフォーマンスだけだ。

2020年よりも有益なバイウイークになったと証明されることが望まれるが、バイウイークを経ただけでベアーズが突然、勝ち組になるとも考えづらい。

ナギーHCは水曜日に「何だと思う? 去年にもバイウイークがあった」と話し、「バイウイークを挟んで6連敗した。元に戻るには、“なぜこんなことになってしまったのか? ”と問うしかない。みんなのせいであって、誰かのせいではない。そして今、チームを立て直し、ホームでコーチングの行き届いた素晴らしいフットボールチームでプレーする機会を得ている。そして、私たちはそれに対して何をしようとしているのか?」と続けた。

2020年と2021年では重要な違いがあり、それはクオーターバック(QB)の違いだ。今季のベアーズには新人QBのジャスティン・フィールズがいる。彼はマンデーナイトのピッツバーグ・スティーラーズ戦で、最終的には届かなかったものの、ベアーズが終盤に逆転リードを奪う中で輝きを放っていた。

ここ数週間、ベアーズがより安定したラインナップを揃えたことでフィールズの調子が上がってきている。キャリア初のNFLシーズンの舵取りを試みるフィールズはようやくその環境に慣れてきた。そして、そこで得た自信は他のメンバーにも影響を与え始めている。

『Associated Press(AP通信)』によれば、ワイドレシーバー(WR)ダーネル・ムーニーは月曜日に「要するに、彼が自分自身やチームに自信を持てば持つほど、俺も自信を持てるし、試合に出て彼のためにできる限りのことをしたいという気持ちになる」と語ったという。

今回のバイウイークでベアーズはいくつかの試みを行いつつ、必要な休息をとり、試合におけるメンタル面をより強化できた。それこそが連敗を食い止めようとしているフィールズの役に立つはずだ。

もちろん、より多くの試合に出場することもフィールズの助けになるだろう。

ナギーHCは月曜日に「自分たちの目で見て確かめ始めているように、彼は試合に出て経験を積んでいるから、いろいろな分野で良くなっているのが分かる」と語り、こう続けている。「だから、私たちはそれを理解しているのだ」

「そうは言っても、チームとして、例えばオフェンスで改善すべきエリアは分かっている」

ナギーHCが職務を継続したいのであれば、改善は迅速に行われなければならない。大幅に改善できれば、再び勝率が5割程度になり、ナギーHCの首もつながるだろう。そして、ポストシーズンにも進出できる可能性が出てくる。しかし、これらの可能性はベアーズがすぐに軌道修正できた場合にのみ生じる。

バイウイークが終わり、これ以上は休めない。そうなれば、手遅れになる前に結果を出すしかない。

【RA】