ダイナミックなプレーでイーグルスの将来を担うQBハーツ
2021年11月29日(月) 11:46クオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツによってフィラデルフィア・イーグルスのオフシーズンは極めてシンプルなものになりそうだ。
2年目のハーツはここ4試合中3試合で勝利を挙げ、ランとパスの両方で脅威となるQBとして頭角を現している。これが続き、ハーツを司令塔に据えてチームが勝ち続けることができれば、その結果はかなりダイナミックなものになるだろう。
関係者が今週に説明した展開はこうだ。イーグルスはオフシーズンに貴重なドラフト権と引き換えに大物QBの獲得に奔走する必要がなくなる。前回のオフシーズン中はトレードの候補としてうわさされていたヒューストン・テキサンズのデショーン・ワトソンやシアトル・シーホークスのラッセル・ウィルソン、グリーンベイ・パッカーズのアーロン・ロジャースといったクオーターバックはもういらない。イーグルスのQB探しは終わりを迎える。
ハーツの活躍が続けば、イーグルスは最高の結果を得ることができると関係者は言う。チームは将来有望なQBを得たことになるため、QBを探すことはない。そして、確定している2つ、場合によっては3つの1巡目の指名権を他のポジションに使ってチームを構築することができる。
ちなみに、今シーズンの予想スナップ数からすると、インディアナポリス・コルツのQBカーソン・ウェンツは来週か再来週のどちらかで今シーズンのオフェンススナップの75%でプレーすることになる。そうすればウェンツのトレードの条件を満たすことになり、イーグルスは3つ目のドラフト1巡目指名権を獲得する。
去るオフシーズン中にイーグルスのジェネラルマネジャー(GM)ハウィー・ローズマンは常にリーグ内の動向をチェックしており、どんなQBにとってもイーグルスは移籍先として有力だと思われた。だが、イーグルスはウェンツをコルツにトレードするというQBトレードの一翼を担ったものの、別のQBを迎え入れることはなかった。次のオフシーズンもQBの移動が激しくなることが予想されるが、イーグルスはそれをやり過ごすことができるかもしれない。
すべてはハーツのおかげだ。
シーズン第8週以降にラッシングタッチダウンとパッシングタッチダウンの両方を3つ以上マークしているのはNFL内でハーツだけ。1950年以降、先発した最初の15試合で15回以上のパスタッチダウンと10回以上のラッシングタッチダウンを記録したQBは、キャム・ニュートンとコーデル・スチュワートに続いてハーツが3人目となる。また、ハーツが記録したキャリー1回あたり平均5.4ヤードは、第8週以降ではポジションに関係なくNFLで7番目に多い。
ハーツのラン能力について聞かれたヘッドコーチ(HC)のニック・シリアニはこう答えている。「クオーターバックが窮地を脱して、自らの足でプレーを生み出すことができるというのはチームにとって大きな利点だ。それがランプレーでもパスプレーでも、何らかの形で相手を切り崩すことができる。だから、これは大きなアドバンテージだ。過去にも第3ダウンのコンバージョンが高いチームにはランでプレーを作れるクオーターバックがいた。その要素はかなりのアドバンテージだ」
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