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ジャイアンツオーナー、Kブラウンの今後は「未定」

2016年10月21日(金) 12:03

ニューヨーク・ジャイアンツのジョシュ・ブラウン【AP Photo/Kathy Willens】

2015年5月に起こしたドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)事件について、キッカー(K)ジョシュ・ブラウンが妻(当時)に対する肉体的、精神的、言葉による暴力を認めたとする新たな文書が発行されたことを受け、ニューヨーク・ジャイアンツのオーナーであるジョン・マーラは現地20日(木)午後、ブラウンをロンドンに同行させないことを決めたものの、今後に関してチームの判断は決まっていないと『WFAN』に明かした。

「今後、どうなるかについて今答えることはできない。さらなる情報を集める必要があり、判断はできる時に下す」と述べたマーラ。

ブラウンに関して浮上したすべての情報にチームが「当然ながら困惑している」とも語ったマーラは、昨年に発生したこの事件についてNFLが10カ月におよぶ調査を行った結果、当初1試合の出場停止処分が下されたことにジャイアンツとして何の不満もなかったとも明かしている。

「しかしながら、この2日間ほどで起きたことを踏まえて、今週は彼をインアクティブとすることがジョシュとわがフットボールチームにとって最善の行動であると考えた。先ほども申し上げた通り、まだ彼の今後については何の結論も下していないが、おそらく、NFLも本件について言いたいことがあるだろうと思う」

「ひとつの可能性として、コミッショナー承認ロースター除外リストに登録されるかもしれない。ただ、私は現時点で何の憶測もしたくない。そして、憶測を話すべきではないと考えている。もっと多くの情報を集めたい。これらはすべて過去24時間で発覚したことであり、ロンドンに向けて出発する準備を整えているところでもあるため、われわれにとっては難しいプロセスとなっている。それでも、われわれが得た情報に基づき、(第7週は)ジョシュをインアクティブにすることが最善だった」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは情報筋の話として、実際にNFLがブラウンをコミッショナー承認ロースター除外リストに登録することを検討中だと伝えている。

マーラは今回新たに分かった証拠の大部分が「彼のリハビリとして行われているセラピーの一環で彼自身が書いたもの」から出てきたことであり、「彼は実に正直に書きつづっているが、とはいえ、非常に気がかりな内容ではあった」とも述べた。

また、夏にクラブで引き起こしたトラブルについて自己申告したブラウンに「だまされた」とは思っていないともマーラは語っている。

4月に2年の契約延長にサインしたブラウンは18日の練習に参加したものの、ロンドンには向かわない。

ジャイアンツは声明の中で次のように説明した。

「昨日、ワシントン州によって発行された書類に関する報道を踏まえ、ロンドン訪問が終わった後、新たに明らかとなった情報を見直し、この問題を再検討していくことが大事だと考えている」

「ジャイアンツはいかなる家庭内暴力であろうと容認せず、また容赦もしない。ジョシュは私生活に問題があることを理解しており、それらの問題を解決すべく、長期に渡ってセラピーやカウンセリングに取り組んできた。われわれはジョシュと彼の努力を支え続ける」

マーラはさらに、今週になってメディアが資料を入手するまで、ジャイアンツが関連資料を手に入れられなかったことに触れつつ、「この数年を通して学んだのは必ずしもすべての情報が必要ではないこと、必ずしも全員の協力を必要としないことである」とも主張した。