ランゲームの苦戦はオフェンシブラインの責任でもあるとカウボーイズGザック・マーティン
2021年12月02日(木) 22:16ダラス・カウボーイズの非力なランゲームをめぐる議論は、これまでランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットと負傷した彼の膝が中心だった。だが、プロボウル選出のライトガード(RG)ザック・マーティンは、オフェンシブラインにもいくらか責任があると考えている。
「真っ先に目を向けるべきは俺たちのところだと思う」とマーティンは『ESPN』に語った。「俺たちはランゲームにすごく誇りを持っているけど、この数週間は思うような状態じゃなかった。だから、1回基礎に立ち戻らなきゃならない」
カウボーイズはシーズン第1週から第6週までは1試合平均164.3ヤード(NFLで2位)のランヤードを記録していたが、第7週以降は平均83.2ヤード(29位)に落ちてしまっている。
苦戦の一因にはオフェンシブラインのケガや入れ替えなどがあった。エリオットの膝ケガも一因だが、彼は現地11月30日(火)の練習にはフル参加している。
ここ数週間はディフェンシブラインの動きが活発になっており、ブリッツが増えているとエリオットは言う。だが、それは毎週のように起きることだとマーティンは一蹴し、それによってオフェンシブラインが仕事をするのを止めてしまってはならないという。
「それは、ボールに翻弄(ほんろう)されているなら、ディフェンスとして真っ先にやることだ」とマーティン。「彼らはラインを動かし始めるから、それにきっちり反応し、臨機応変にコンビネーションブロックを変えなきゃならない」
攻撃コーディネーター(OC)のケレン・ムーアはランゲームでジャンプスタートするためにはユニット全体が必要なことを知っている。
「それが良くなることは、明らかにわれわれの望みだ」とムーアは述べた。「多角的に見る必要がある。まずは図式的に、人員的に」
優れたニューオーリンズ・セインツのランディフェンスと当たるサーズデーナイトは、ランニングゲームの立て直しを図るのにベストなタイミングではないかもしれない。
ニューオーリンズはこれまでに許した試合平均のランヤードが91.9(NFLで3位)で、2021年に与えたキャリー平均はわずか3.4ヤード(1位)だ。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、今シーズンに許したラッシングヤード・オーバー・エクスペクテッド(RYOE)が-130より少なく、-220ヤードのディフェンスはセインツだけだという(-130のアトランタ・ファルコンズが2位)。セインツのランディフェンスは今シーズン、タックルの内側で-99 RYOE(NFLで2位)を許しており、タックルの外側のラッシュでは-121 RYOE(NFLで最少)を許していて、弱点もない。スタッドラインバッカー(LB)デマリオ・デービス(14、2位)とディフェンシブエンド(DE)キャメロン・ジョーダン(13、3位タイ)は今シーズンのランスタッフで2人ともトップ3に座っている。
カウボーイズはそうしたオーク材のドアに自ら頭をぶつけにいくのではなく、今シーズンのセインツのアキレス腱(けん)だと分かっている速いパスゲームを投じるべきだろう。ニューオーリンズは速いパスゲームにおいては許したコンプリート率(81.9%)、アテンプト平均ヤード(7.9)、与えたパサーレート(115.9)とコンプリーション・パーセンテージ・オーバー・エクスペクテッド(+6.3)でNFL最下位となっている。
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