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セインツQBヒルの負傷はマレットフィンガー、さらなる検査の予定

2021年12月04日(土) 04:32

ニューオーリンズ・セインツのテイサム・ヒル【AP Photo/Brett Duke】

今シーズンはサーズデーナイトフットボールで指を負傷するクオーターバックが相次いでいる。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地3日(金)、ニューオーリンズ・セインツのクオーターバック(QB)テイサム・ヒルが中指の腱を断裂している恐れがあり、いずれ手術が必要になるかもしれないものの、今後、さらなる検査が予定されていると報道。

ヒルを襲ったケガは『マレットフィンガー』と呼ばれるもので、シアトル・シーホークスのQBラッセル・ウィルソンがシーズン第5週のロサンゼルス・ラムズ戦――この試合もサーズデーナイトフットボールとして実施された――で負ったケガの一部であり、ウィルソンは1カ月をかけて修復、リカバリー、リハビリテーションのプロセスをたどっている。

ヒルは27対17で敗北したダラス・カウボーイズ戦に先発出場しており、ショーン・ペイトンHC(ヘッドコーチ)が週を追うごとに疲弊し、4連敗の原因となったオフェンスに活力を与えようと采配した。試合前半を終えた時点でセインツがカウボーイズを6点差で追う状態だったとはいえ、ペイトンHCがもたらした変化は一定の効果があったように思われた。

しかしながら、後半に入ってヒルのパフォーマンスが低下し、リターンタッチダウン1回を含む3回のインターセプトを喫してしまい、セインツの逆転の望みが絶たれてしまった。第3クオーター序盤にはヒルがサイドラインで副子(サポーター)を着用していたことからも、後半の苦戦には指の負傷が大きく関係していたと考えられる。

この試合でヒルはパス成功率が50%以下となり、合計4回のインターセプトを喫している。また、タッチダウンパスは2回投げているものの、そのうちの1回はワイドレシーバー(WR)ディオンテ・ハリスに投じたもので、キャッチしてからはほぼすべてハリスが成し遂げたプレーだ。

そして何よりも重要なのは11回のランで101ヤードをマークしたヒルの予測不可能な特性が、セインツのオフェンスを解き放ち、少なくともNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)のトップチームと互角に渡り合うことを可能にした。

しかし、セインツは再び厳しい状況に立たされている。もしヒルが出場できなくなれば、司令塔の役目はトレバー・シーミアンに戻されることになるだろう。シーミアンは先発として挑んだ最初の2回のパフォーマンスは十分だったが、ここ2回は苦戦を強いられていた。あるいは、セインツが新人QBイアン・ブックを起用する可能性もある。

復帰の時期を現時点で予測するのは難しい。ウィルソンは最短で6週間後の復帰と見られていたものの、手術後5週間で復帰を果たしたが、本調子とは言えなかった。ヒルは手術を必要としないかもしれないとはいえ、それを判断するには時期尚早だ。セインツがプレーオフ進出を目指して競争にからんでいくならば勝利が必須の状況ながら、様子を見守るしかない。

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