WRブラウンとSエドワーズの今後については処分明けまで判断しないとバッカニアーズのエリアンスHC
2021年12月04日(土) 08:16NFLとNFLPA(NFL選手会)が定めるCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)プロトコルの違反により、3試合の出場停止処分を科されたワイドレシーバー(WR)アントニオ・ブラウンとセーフティ(S)マイク・エドワーズの今後について、タンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンスは何ら決断をしておらず、処分が明けるまでは彼らの状況に手を付ける考えはないことを明らかにした。
「周知の通り、2人の選手が出場停止処分となった」と現地3日(金)、エリアンスは記者会見で切り出した。「リーグはするべきことをなし、われわれは前に進む。今後3週間にわたって私が彼らと話をすることはない。彼らにはワークアウトに励んでもらうだけだ。その時が来たら、今後のことについて対処するだろう。それ以外に特筆して言うべきことはない」
このコメントは前日にブラウン、エドワーズと元バッカニアーズのフリーエージェント(FA)WRジョン・フランクリンがワクチンの接種状況について事実と異なった報告をしていたとして出場停止処分を言い渡されたことを受けてのものだ。
処分は即時有効となり、ブラウンとエドワーズは12月26日(日)に組まれているシーズン第16週のカロライナ・パンサーズ戦で復帰資格を得る。
エリアンスは今週日曜日に対戦するNFC南地区のライバル、アトランタ・ファルコンズのことで頭がいっぱいだと強調した。
「それはわれわれにとって非常に大きなゲームだ。ロードでの地区対決だからね」と彼は述べた。「皆の興味は別の方の話だということは知っているが、われわれはファルコンズと対戦するのだよ、そっちの方は知ったことではない」
ブラウンとエドワーズの今後について対処するとはどういうことかと説明を求められると、何の決定も出されていないとエリアンスは述べた。
「何も決まってはいない」と彼は言っている。
2020年10月にブラウンと契約した際にエリアンスは、それまでシーズンの大部分で契約を持たなかった彼がCOVID-19プロトコルに対処しなければならないことについて、「そうしたことに何か問題があるとは考えていない」と述べていた。昨年11月には『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』の中で、ブラウンが過去に物議を醸した振る舞いを再び繰り返すようなら、ためらうことなく彼を解雇すると述べた。「最近の彼は模範的な市民だ。そうでなくなれば、われわれは前に進む」とエリアンスは発言している。
今回の処分は11月18日(木)に『Tampa Bay Times(タンパベイ・タイムズ)』に掲載されたブラウンの元シェフの話がきっかけとなっており、元プロボウラーのブラウンに取得した偽のCOVID-19カードを見せられたと元シェフが証言したことで調査が開始されていた。
チーム職員や選手が偽のカードを利用しようと試みた場合は例外なく、NFLの個人行動規範に沿って調査が行われる。また、偽造カードの使用を試みることは連邦犯罪にあたる。
33歳のブラウンはバッカニアーズで2年目のシーズンを迎えているが、足首のケガによって10月14日(木)を最後にプレーしておらず、5試合連続で欠場している。2日(木)に『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えたところによると、ブラウンはその足首のケガのため、あと2週間はサイドラインにとどまる見通しだったという。今季出場した5試合でブラウンはキャッチ29回、418ヤード、タッチダウン4回をマークしている。
2020年7月に当時FAだったブラウンは、リーグの個人行動規範で複数の違反を犯して8試合の出場停止処分を受けている。この処分は2020年1月に起こった事件について侵入窃盗および暴行の疑いに不抗告の答弁を行った件、ならびにブラウンに望まない交際を迫られたと訴えた女性に威嚇的なテキストメッセージを送ったと訴えられた件に端を発する。
25歳のエドワーズは今季これまでにバッカニアーズで11試合をプレーしており、3試合で先発。3回のインターセプトを記録し、うち2回はリターンタッチダウンにつながった。タックルは35回マークしている。2019年NFLドラフトで3巡目に指名され、今年が3シーズン目となっている。
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