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RBポラードの58ヤードタッチダウンは「必要不可欠な」後押しになったとカウボーイズQBプレスコット

2021年12月04日(土) 14:30

ダラス・カウボーイズのトニー・ポラード【AP Photo/Brett Duke】

3点差という不安定な状況の中、ダラス・カウボーイズはビッグプレーを必要としていた。

この数週間、カウボーイズはランプレーでさらなる進化を遂げる必要があった。

そして、ランニングバック(RB)トニー・ポラードに向けられた重要な一球が功を奏し、カウボーイズは望みをかなえている。

現地2日(木)に行われたニューオーリンズ・セインツ戦の第3クオーターでポラードが決めた58ヤードのタッチダウンランにより、それまで眠っていたカウボーイズオフェンスに火がついた。このタッチダウンでセインツに10点差をつけたカウボーイズが最終的に27対17とそのままの点差で勝利している。これにより、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区で首位に立つカウボーイズは連敗を2つに食い止められた。

試合後、クオーターバック(QB)ダック・プレスコットは「あれはでかかったよ。すごかった。境界線でマリク・ターナー(ワイドレシーバー/WR)がすごく良いブロックをしていたから彼はエッジを走れた。タックルをかわしてスピードを発揮している。このプレーがあったのは大きいし、あの場面では必要不可欠だった」とコメント。

第3クオーター残り3分55秒の時点でポラードが稼いだ58ヤードはカウボーイズ攻撃陣がそれまでに獲得したランの総距離よりも5ヤード多かった。

ただ、かつてのビッグプレーには及ばない。カウボーイズにとって、ポラードによる左サイドからタッチダウンを成功させたランは、2017年シーズン第4週にアルフレッド・モリスが70ヤードを突破して以降では最長記録である。また、タッチダウンランとしては2016年シーズン第5週にチームメイトのエゼキエル・エリオットが60ヤードをマークして以来の最長記録だ。

13対10とわずかな点差で不安定だったカウボーイズの状況をポラードが打破し、ケガ人が続出しているセインツとの差を広げた。

プレスコットからパスを受けたポラードはタックルフォーロスになりそうなところをしのぎつつ、左サイドにいた集団をかき分け、セインツディフェンスを振り切ってタッチダウンを決めた。

また、サンクスギビングゲームで100ヤードのキックオフリターンで得点を挙げていたように、ポラードのビッグプレーを演出する能力を再認識する機会にもなった。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ポラードはこのキックオフリターンで最高速度の時速20.97マイル(時速33.75km)を記録したという。また、この日にポラードはカウボーイズ攻撃陣のボールキャリアーとしてはシーズン最高となる時速21.17マイル(時速34.07km)をマークしたとのこと。

前回の試合でポラードはキャリー7回で71ヤードと驚くべき記録を残したが、エリオットの13回のキャリーで45ヤードを合わせると、バックフィールドをけん引する2人組としては合計キャリー20回で116ヤードを稼いでいる。一方、チームとしては、シーズン第12週のラスベガス・レイダース戦でマークした64ヤードと、シーズン第11週のカンザスシティ・チーフス戦の82ヤードを合わせて146ヤードだ。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、今季序盤の6週間でカウボーイズは試合平均164.3ヤードを記録してリーグ2位につけていたという。しかし、シーズン第7週以降は1試合あたり平均83.2ヤードと、リーグ29位にまで落ち込んでいたそうだ。今後は一気に順位が上がっていくだろう。

ポラードのランは前回の試合の大きなターニングポイントとなり、これからカウボーイズ攻撃陣がグラウンドで前進するための1つの武器になるかもしれない。

【RA】