ニュース

バイキングス戦でタイムロスを喫したスティーラーズWRクレイプール、「もっと良くならないと」

2021年12月11日(土) 14:52


ピッツバーグ・スティーラーズのチェイス・クレイプール【AP Photo/Bruce Kluckhohn】

現地9日(木)夜、ピッツバーグ・スティーラーズのワイドレシーバー(WR)チェイス・クレイプールは36対28で敗れたミネソタ・バイキングス戦でチームにとって重要な数秒間を無駄にしてしまった。

クレイプールは試合時間残り37秒の時点で第4ダウン残り1ヤードのキャッチを成功させ、敵陣34ヤードまで攻め込んだ。このとき、クレイプールはすぐにフィールド中央部にボールを運び、スパイクして時間を止めるのではなく、数秒間を自分の功績を称えるために使っている。

危機感を抱いたガード(G)のトライ・ターナーがボールを取ろうと駆け寄った際にクレイプールに衝突。このとき、ボールは地面に転がり、タイトエンド(TE)パット・フリーアムスがそれを回収して審判にボールを渡す必要が生じた。

スティーラーズは試合時間残り25秒でスパイクしたが、この5秒ほどの余分な時間が攻撃の遅延につながり、エンドゾーンへ最後の一歩を踏み出す可能性がついえてしまった。

試合後、クレイプールは自分の行為が問題だとは思っていないような様子を見せている。スパイク後の反応からすると、ターナーのせいだと考えているようだ。

『Pittsburgh Tribune-Review(ピッツバーグ・トリビューン・レビュー)』によると、クレイプールは「人が集まっているあたりでタックルされたときにファーストダウンを更新して審判にボールを渡しに行った。ヤツはあそこにいたはずだ。立ち上がって探しても、そこにはいなかった。走ってボールを取りに来たから、俺はボールを離してしまって、それがタイムロスにつながった。俺は絶対にもっと良くならないといけないんだけど。状況は分かっている」と語ったという。

クレイプールの緊迫感のなさは最後のドライブを通して明らかになった。前述の2プレー前では第2ダウン残り17ヤードの場面で13ヤードのキャッチを決めた後にインバウンズでタックルされるも、平然とした様子でフラフラと歩いてボールを審判に渡し、ディフェンダーにぶつかりつつ、自分のペースでセットしている。クレイプールは試合時間残り1分28秒でこのパスをキャッチした。スティーラーズは試合時間残り25秒でスパイクするまでの3回のプレーで1分以上を費やしている。

才能豊かなクレイプールは相手との29点差を縮めていく中で、チーム最長の38ヤードのキャッチを決め、ターゲット9回でキャッチ8回を記録するなど、ビッグプレーを見せた。しかし、その素晴らしい記録の影には愚かな行為があったのだ。

最初のドライブでは、クオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガーがクレイプールに6ヤードのパスを通した後、立ち上がったクレイプールはバイキングスのコーナーバック(CB)バシャード・ブリーランドに向かって指を差し、パーソナルファウルのペナルティを受けている。

ロスリスバーガーはペナルティやその他の問題について、クレイプールと話す必要はないと語っており、「それは俺の仕事じゃない。俺にしてみれば、それはコーチの(マイク)トムリンの責任だ。ヘッドコーチとしての仕事だ」とコメントした。

トムリンHC(ヘッドコーチ)は試合後、クレイプールを少しの間ベンチに残したと明かしている。若きワイドレシーバーがこの失敗から何か学んだかと聞かれたトムリンHCは「さあ、どうだろうね」と答えた。

試合終了後の様子からも、そのメッセージはまだ彼に届いていないかもしれない。

【RA】