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QBプレスコットは「不調だと言えるが、自力で何とかするだろう」とカウボーイズオーナー

2021年12月15日(水) 12:14

ダラス・カウボーイズのダック・プレスコット【AP Photo/Alex Brandon】

守備部門の年間最優秀新人賞の候補にも上がっているアウトラインバッカー(OLB)マイカ・パーソンズの活躍によって勢いを増している守備陣とは裏腹に、ダラス・カウボーイズの攻撃陣はここ数週間で急激に調子を落としている。

現地12日(日)に開催されたワシントン・フットボール・チーム戦でカウボーイズは勝利を収めたものの、クオーターバック(QB)ダック・プレスコットにとっては今シーズン最悪――そして、間違いなくキャリア史上最悪――の試合になっただろう。プレスコットは投球ミスやインターセプトを喫した上に、単純に調子が出ていなかった。

プレスコットはワシントン戦で39回のパスアテンプトのうち56.4%を成功させて211ヤード、タッチダウン1回、インターセプト2回を記録。27対20で試合を制したとはいえ、カウボーイズ攻撃陣がタッチダウンを決めたのは一度きりだった。

火曜朝、カウボーイズのオーナーを務めるジェリー・ジョーンズは『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』に出演し、プレスコットがスランプに陥っていると考えるのは妥当だと発言している。

『The Athletic(ジ・アスレティック)』によると、ジョーンズは「スランプとは言いたくないが、間違いなくそうだろう。これは多角的な評価だ。われわれの攻撃陣は5週間から6週間前の状態とはかけ離れていると言える。(中略)彼は健康だ。自力で何とかするだろう」と語ったという。

ヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは月曜日にプレスコットの不調をスランプとは表現しなかった。

チーム公式サイトによると、マッカーシーHCは「フットボールは他と異なる。いろいろな要素が絡んでくる。ダックがスランプに陥っているとは思わない。すべてが思い通りにならなかったと思うし、そこを改善していく。それが今週の目標だ」とコメントしたとのこと。

どのように表現しようと、プレスコットがこれまで見せていた高水準の実力を発揮できていないのは、カウボーイズの誰もが見ても分かるだろう。

シーズン第9週にふくらはぎのケガから復帰して以来、プレスコットのパサーレーティングは82.8で、カウボーイズは3勝3敗となっている。負傷する前は1試合あたりのパス成功率が73.1%で302.2ヤード、パサーレーディング115.0、タッチダウンとインターセプトの比率は16対4だった。復帰後は1試合あたりのパス成功率が63.2%で261.3ヤード、タッチダウンとインターセプトの比率は8対6となっている。

カウボーイズからの情報をすべて考慮すると、プレスコットは典型的な痛み以外は感じていないようで、ケガを抱えているためにこのような成績になったとは言えない。しかし、他の理由――オフェンシブラインの不調やランの実行力の欠如、プレスコット自身の判断力の無さと悪い投球など――により、プレスコットは復帰してから安定したプレーができていない。

試合中に複数回のインターセプトを喫したのは以前には32試合で2回しかなかったにもかかわらず、その後の直近4試合のうち2試合でそのような結果になっている。

攻撃陣の欠点をカバーする守備陣がいるのは、カウボーイズにとって幸運だと言えよう。

シーズン最後の4週間とポストシーズン進出に向けて、カウボーイズは攻守両面で調子を合わせる必要がある。さもなくば、カウボーイズは1月のトーナメント戦から早々に排除されることになるだろう。

【RA】