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出場停止処分から復帰したバッカニアーズWRブラウン、「それについて話したくない」

2021年12月27日(月) 14:09


タンパベイ・バッカニアーズのアントニオ・ブラウンとトム・ブレイディ【AP Photo/Brian Westerholt】

現地26日(日)、タンパベイ・バッカニアーズのワイドレシーバー(WR)アントニオ・ブラウンが復帰した。ブラウンは足首を負傷してシーズン第7週を欠場した後にNFLとNFLPA(NFL選手会)のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)プロトコルの違反により、3試合の出場停止処分を受けていた。

バッカニアーズがカロライナ・パンサーズを32対6で下し、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区での優勝を決めた試合で、ブラウンはチーム最多10回のキャッチで101ヤードを記録したが、チームを長期離脱することにつながった出来事について話す気はないようだった。

違反行為への対処に関してヘッドコーチ(HC)であるブルース・エリアンスが自分に味方したことの意味を問われたブラウンは「次の質問。次の質問」と答え、「話したいのは試合についてだけだ。記事のために時間を無駄にしたくない」と続けている。

報道陣が出場停止処分から復帰したブラウンの見解を聞く機会がなかったと示唆しても、自身の姿勢を譲らなかったブラウンは次のように強調した。

「それについては話したくない。あんたたちはドラマが大切なんだな。フットボールこそがすべてだ。カロライナの話ならできるのに。それ以外は話したくない」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは1週間前、ワクチンの接種状況を偽っていたブラウンがバッカニアーズに復帰する見込みだと伝えていた。昨年にブラウンと契約した際、どれだけ小さな過失であろうと、容赦なく罰する姿勢をとると発言していたエリアンスHCは、その姿勢を変えたことについて謝罪をしていない。

エリアンスHCは「その発言をしてから、さまざまなことが変わった。昨年はいろいろなことがあったし、彼をとても誇りに思っている。私はこのフットボールチームにとってベストな決断をした。(中略)誰がどう思おうと、どうでもいい。私が気にかけているのは、このフットボールチームと、われわれにとって何がベストなのかということだけだ」とコメントしている。

再びバッカニアーズでプレーするかどうか迷った時期があったかと聞かれたブラウンは、次のように明かした。

「俺は仕事をするために、ここにいる。記事に書かれる内容とか、人が俺をどうやって批判して、おとしめようとするのかは制御できない。人生は困難と忍耐でできていて、正しいことをすれば正しい結果を得られるものだ。俺は感謝して謙虚に、ここに立っているし、チームメイトと一緒に大きな勝利に貢献できることにワクワクしている。俺が何をしたのかは関係ない。そこにいる全員が一丸となって何をしたのかってことだ。それだけなんだ」

バッカニアーズは現在、2試合を残してカンファレンス首位のグリーンベイ・パッカーズに1ゲーム差まで迫っている。WRクリス・ゴッドウィン(ACL/MCL)がシーズン終了となり、WRマイク・エバンスもハムストリングの負傷で離脱している中、2021年にバッカニアーズが王者の座を勝ち取れるかどうかは、ブラウンにかかっていると言えよう。シーズン第16週にターゲットになったバッカニアーズの選手の中で、3回以上のキャッチを決めた者はブラウン以外にいない。

身体面ではどのような対処をしてきたのかと聞かれたブラウンは、これまでと同様の返答をしている。

「ドラマばっかりだな。あんたたちが作るドラマとか、俺に関してみんなが欲しがっているドラマとかな。でも、それは人生の一部だし、このポジションにいることの一部だ。みんなが俺に何を求めるのか、俺について何て書くのか、俺のことを何て言うのかはコントロールできない。俺にできるのは毎日起きて、できる限り最高の人間になって、仕事する機会があれば自分にできる最高の方法で仕事をすること。それが今日の出来事だ」

【RA】