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ベアーズがナギーHCとGMペースに別れ

2022年01月11日(火) 12:01

シカゴ・ベアーズのマット・ナギーHC【AP Photo/Lindsey Wasson】

シカゴ・ベアーズが現地10日(月)にヘッドコーチ(HC)マット・ナギーとジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ペースを解雇した。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えている。

2018年秋にナギーはベアーズの立て直しの旅を舵取りし、物語に富むフランチャイズを就任初年度で好転させた。ペースはプロボウルに選出されたエッジラッシャーのカリル・マックを獲得するという大当たりの取引や、ラインバッカー(LB)ロクアン・スミスをドラフト全体8位で指名するなどの動きによってそこに加勢している。ベアーズは8年間で初めてのプレーオフ進出を決め、ナギーはAP通信NFL年間最優秀コーチ賞に輝いた。駆け足で最良の時にたどり着いたナギーだったが、そこを通り過ぎるのも速かった。

去る日曜日にミネソタ・バイキングスとの試合に負け、6勝11敗でシーズンを終えた後、ナギーとペースはチームから放出されている。

43歳のナギーは4年間のベアーズHC時代を34勝31敗、プレーオフ進出2回(0勝2敗)で終えた。

チームを通じて月曜日に発表された声明にて、ナギーHCは「シカゴ・ベアーズのオーガナイゼーションの皆さん、過去4年間に皆さんのヘッドコーチを務めさせていただいたのは光栄だった。テド・フィリップス(球団社長)、ジョージ・H・マッカスキー(会長)、ミセス・バージニア・マッカスキー(主要株主)に、このゲームでも最も物語の豊かなチームを率いる機会をくれたことに感謝したい。この4年を私はいつまでも忘れない」と述べている。

44歳のペースは2015年からジェネラルマネジャーの役職に就き、ジョン・フォックスのHC起用を監督。ベアーズが2017年に全体2位でクオーターバック(QB)ミッチェル・トゥルビスキーを指名した際にドラフトを取り仕切っていたのもペースだ。また、フォックスをナギーと交代させ、昨年4月にトレードアップしてフランチャイズクオーターバックになる可能性を秘めたQBジャスティン・フィールズを指名している。

「ここはファーストクラスのオーガナイゼーションであり、私の家族であり、私はシカゴでの時を楽しんできた」とペースはチームが発表したリリースで語った。

「今日のニュースはわれわれのビジネスの厳しい部分の表れだが、ハラスホールに足を踏み入れたその日から毎日、シカゴ・ベアーズをより良いフットボールチームにするために私が注いできたすべてを誇りに思っている」

ベアーズオーナーのジョージ・マッカスキーは報道陣に対し、CEOのテド・フィリップスや殿堂入りしている役員のビル・ポライアンの意見を取り入れつつ新コーチとジェネラルマネジャーを探していくとコメント。ただし、フィリップスの業務には今後はGMポジションの監督は含まれないとしている。『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが報じたところによれば、ベアーズはすでにバッファロー・ビルズの守備コーディネーター(DC)であるレスリー・フレイザーにHC職の面談を申し込んでいるという。

5連敗を喫してサンクスギビングデーを迎える頃に、ナギーのシカゴでの仕事は終わるとのうわさがささやかれていた。しかしながら、ベアーズはデトロイトで白星をつかみ、ナギーはヘッドコーチの座にとどまった。最終的にシーズン18週までナギーと共に戦ったチームは、シーズン中にコーチを解雇しないという慣習を守っている。

結果としてナギーとペースの放出は決してショッキングな出来事ではなく、フランチャイズの未来は見えない状況だ。マックは足の負傷でシーズン絶望。ワイドレシーバー(WR)アレン・ロビンソンはフランチャイズタグでプレーし、ベアーズで最も不調なシーズンを過ごした上にケガで戦線を離れた。オフェンシブライン(OL)もいまだ問題を抱えている。チームにとって一番の問題は、もしかしたらいつもは優勢を誇る守備陣が振るわなかったことかもしれない。

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