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QBブレイディがMVPを受賞しなければ「茶番だ」とバッカニアーズHCエリアンス

2022年01月11日(火) 16:40


タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ【Perry Knotts via AP】

今季のAP通信年間MVP賞はタンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック(QB)トム・ブレイディかグリーンベイ・パッカーズのQBアーロン・ロジャースのどちらかが獲得する説が濃厚だが、バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンスの考えでは、議論の必要すらない。

エリアンスHCは、栄誉に輝くのはブレイディだと遊説している。

エリアンスHCは現地10日(月)に「もし彼が受賞できなかったら、それは茶番だと思う。史上最多のパス成功回数で5,000ヤード超え、タッチダウン数、何もかもすべてだ。私にしてみれば、接戦ですらない」と語った。

バッカニアーズを13勝4敗でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)第2シードに導いたブレイディは、パス719回中485回を成功させて5,316ヤード、タッチダウン43回と、いずれもNFL最多の成績を収めている。エリアンスHCが指摘したように、ブレイディはニューオーリンズ・セインツの元QBドリュー・ブリーズが保持していたNFLシングルシーズンのパス成功回数(471回、2016年)を更新。昨年にバッカニアーズで過ごす初めてのシーズンでキャリア7度目となるスーパーボウルのタイトルを獲得した44歳のブレイディにとって、今季もまた輝かしい1年となった。スーパーワイルドカード週末の日曜日には、フィラデルフィア・イーグルスと敵地で対戦する予定だ。

ブレイディとロジャースだけがMVP候補というわけではないが、彼らが最も理にかなった候補者であることは間違いない。他にはカンザスシティ・チーフスのQBパトリック・マホームズ、バッファロー・ビルズのQBジョシュ・アレン、シンシナティ・ベンガルズのQBジョー・バロウ、インディアナポリス・コルツのランニングバック(RB)ジョナサン・テイラーなどが票を集めそうだ。

一方、ロジャースもかなりの好成績を残している。ロジャースはパッカーズをバッカニアーズと同じ13勝4敗(先発出場した試合で13勝3敗)に導き、チームはNFC第1シードを手にした。ロジャースの記録したパスヤードは4,115、タッチダウンは37回とブレイディに及ばないものの、インターセプトはブレイディの12回に対してわずか4回にとどまっている。パッカーズは第1シードを確保しているため、ロジャースは今週末の試合には出ず、イーグルス、サンフランシスコ・49ers、アリゾナ・カーディナルス、ロサンゼルス・ラムズのどのチームと戦うことになるのかを見守っているはずだ。

ブレイディとロジャースはジム・ブラウン、ジョニー・ユナイタス、ブレット・ファーブらと同様、これまでに3度MVPに輝いている。4回以上受賞したのはペイトン・マニング(5回)だけだ。ロジャースは昨シーズンにこの栄誉を得ているが、2008年から2009年にかけてマニングが成し遂げて以来、同じ選手が2シーズン連続で手にしたことはない。ブレイディが最後にMVPに選ばれたのは2017年シーズンだ。

2021年シーズンのMVPは2月10日(木)の『NFL Honors(NFLオナーズ)』で発表される。

エリアンスHCにとっては気がかりなどないはずだ。

【RA】