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ブロンコスがチーム売却への最後のハードルをクリア

2022年01月12日(水) 15:41


デンバー・ブロンコス【NFL】

デンバー・ブロンコスがチームのオーナーシップ移譲プロセスを始めるための最後の法的なハードルをクリアした。チームの売却額は40億ドル(約4,613億1,000万円)近くにおよぶと見られる。

デンバー郡裁判所の判事であるシェリー・I・ギルマンが現地11日(火)、現在は故人となっている元オーナーたちであるパット・ボウレンとエドガー・カイザーの間で結ばれた優先交渉権(ライト・オブ・ファースト・リフューザル/ROFR)の合意は“もう有効ではなく、いかなる点でも法的強制力を持たない”ものであり、“その全体が打ち切られた”と裁定した。

チーム社長兼CEOのジョー・エリスは声明の中で「われわれはこの問題を過去のものとし、デンバー・ブロンコスの所有権移行に近づくことに喜んでいる」と述べた。

「現時点でのわれわれのフォーカスはヘッドコーチ(HC)探しにあるが、その雇用が完了してすぐにオーナーシップについての発表も行うことを計画している」

ジェネラルマネジャー(GM)であるジョージ・ペイトンはビック・ファンジオに代わるヘッドコーチとして6名の候補者と話をする許可を求めた。ファンジオ元HCはブロンコスが7勝10敗のシーズンを終え、3季にわたる戦績が19勝30敗になったのを受け、日曜日の朝に解雇されている。

ブロンコスは6年前に第50回スーパーボウルで優勝して以来プレーオフに手が届いておらず、その2015年シーズン終了後にペイトン・マニングが引退して以来、10名のクオーターバック(QB)を先発に据えてきた。

アルツハイマー型認知症と長年戦っていたパット・ボウレンは、2019年にプロフットボールの殿堂入りを遂げる1カ月前に天に召された。その数年前、ボウレンはチームの未来を決定する受託人として3名を指名している。

ボウレンの最初の結婚で生まれた2人の娘は、ボウレンの遺志に異議を唱える訴訟を7月に取り下げ、チーム売却への下地を作った。それを受け、同じく7月にエリスが長く続くオーナーシップの問題に2022年シーズン開始までに終止符を打ちたいと話している。

しかしながら、まずは9月にチームの親企業らが、カイザーの遺産にはフランチャイズのあらゆる売却に関する優先交渉権がもうないとの判決を判事に求める必要があった。『Forbes(フォーブス)』はカイザーの遺産を37億5,000万ドル(約4,324億4,000万円)と評価している。

1週間続いたその審理ではブロンコスを所有するパートナーシップと、カナダ・バンクーバーを拠点とする『ROFR Holdings(ROFRホールディングス)』(カイザーが設立)が対抗した。判事は2カ月をかけて議論を検討し、火曜日の裁定に至っている。

チームの法務担当であるダン・ライリーは「われわれは裁判所が本日、あらゆる優先交渉権の打ち切りを命じたことを、とても喜ばしく思っている。受託人らはオーナーシップの移行プロセスを引き続き進めていく」と述べた。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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