ラムズはQBブレイディを深く尊敬するものの、恐れてはいないとマクベイHC
2022年01月20日(木) 15:52クオーターバック(QB)カイラー・マレーがキャリア初のポストシーズン先発を担ったアリゾナ・カーディナルスを倒したばかりのロサンゼルス・ラムズは、すぐさま狙いをポストシーズン優勝回数で最多を誇るQBトム・ブレイディに定めている。
ラムズはショートウイークでタンパに旅し、昨年のスーパーボウルチャンピオンと相まみえることになる。ショーン・マクベイHC(ヘッドコーチ)は自分たちのチームがG.O.A.T.相手に手いっぱいになることを承知しているという。
ブレイディについて「つまり、彼には本当に豊富な経験がある」と言うマクベイHCはこう続けた。
「彼は実にスマートだ。彼の上半身は忙しく動き、叩きのめすことができる。彼は何が起こっているかを正確に認識している。だからこそ、最良の道は影響を与えるよう努力して、彼をスポットから動かし、ラッシュで勝てるようにすることだ。言うは易し。彼が史上最も成功したクオーターバックであるのは、それが理由なんだ」
ラムズの前線にはブレイディを苦しめるためのビーストたちがそろっている。年間最優秀守備選手に3度選ばれたディフェンシブエンド(DE)アーロン・ドナルド、エッジから猛ダッシュするアウトサイドラインバッカー(OLB)ボン・ミラー、大きな問題となって立ちはだかるOLBレナード・フロイド。その中でも日曜日にカギとなるのはドナルドだろう。
すべてのクオーターバックと同様、ブレイディを阻害するにあたっても内側のプレッシャーが最も重要になる。そして、ドナルド以上にそれに優れた選手はいない。ドナルドは今季のQBプレッシャー65回でNFLの6位につけており、この数字はインテリアラインマンとしては最多となっている。
ラムズはまさに、日曜日のような試合のためにミラーをトレードした。たった4人のラインマンでブレイディにプレッシャーを与えることが肝要だ。スターエッジラッシャーはその面で今季に強力なパフォーマンスを発揮しており、マンデーナイトにカーディナルスを下した試合ではサック1回、タックルフォーロス3回を記録。ラムズはブレイディに対してミラーが再びそのパフォーマンスを見せることを必要としている。
『Los Angeles Times(ロサンゼルス・タイムス)』によれば、ミラーは「プレーオフで俺たちが見たように、トムはフィールド全体を見ている」と語ったという。
「彼は信じられないくらいだ。チャンスをつかむには、ベストのプレーをしなければならない」
TB12は素早くボールを出すことに卓越している。ブレイディは今季のドロップバックの16.1%でしかプレッシャーを受けていない。これはプレーオフを含め、NFLで最少となっている。プレッシャーがかからない理由の筆頭に挙げられるのが、ブレイディの2.48秒というスローまでの平均時間だ。これは『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』が統計を取り始めて以来、ブレイディの自身最速の数字であると共に、2021年全体では2位となっている(ベン・ロスリスバーガーの2.38秒に次ぐ2位)。フィラデルフィア・イーグルスと当たったワイルドカードラウンド出した2.17秒という記録は、2016年以来の自身最速だった。
バッカニアーズはオールプロのライトタックル(RT)トリスタン・ワーフスを欠く可能性があり、ワイドレシーバー(WR)のクリス・ゴッドウィンとアントニオ・ブラウンがいない中で、今週末のタンパではクイックなパスゲームの強化が予想される。
シーズン第3週にバッカニアーズを下した際、ラムズは28回のクイックパスにおけるQBプレッシャーが0回だった。ブレイディはパス55回中41回成功、432ヤード、タッチダウン1回をマークしている。セカンダリーがTB12にボールのホールドを強いることが、今回はラムズのパスラッシュ陣が勝利するためにきわめて重要になる。第3週の試合でブレイディがクイックパスを出さなかった際、ラムズはサック3回、QBヒット5回を記録している。
ラムズが抱いているブレイディの感覚について、マクベイHCは「とてつもなく大きな敬意ではあるが、恐れではない」と語っている。
「したがって、一人のコンペティターとして彼は素晴らしく、卓越した選手だ。われわれは彼に深い敬意を抱いているが、このゲームに勝つための準備を進めるという姿勢で臨むだろう。だからこそ、どれだけ大きなチャレンジになるかは分かっている。今週は最高の仕事をしなければならないし、その後は自分たちの能力のベストでプレーして、あとはどうなるかだ」とマクベイHCは続けた。
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