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NFLがグルーデン元HCの訴えに対して棄却の申し立て

2022年01月20日(木) 18:16


ジョン・グルーデン【AP Photo/Rick Scuteri】

現地19日(水)、NFLが11月12日にジョン・グルーデンによって提起されたリーグとコミッショナーのロジャー・グッデルに対する訴訟の棄却を申し立てた。グルーデンはリーグとグッデルが自身の私的なEメールを公開したことでキャリアに深刻な被害を受けたと考えている。これらのメールの中で、元ラスベガス・レイダースHC(ヘッドコーチ)のグルーデンは女性蔑視、同性愛嫌悪、人種差別的な言葉を使っていた。

他にも強制的な仲裁が申し立てられている。いずれの申し立てもネバダ州クラーク郡地方裁判所に提出された。

グルーデンの訴えはNFLとグッデルが「ジョン・グルーデンのキャリアと評判を破壊」することを意図していたと主張している。

今回の棄却の申し立ての中で、NFLは「この訴状――グルーデンがしたため、広く流布された、人種差別主義的で、女性蔑視的で、同性愛嫌悪的なEメールの副産物の責任をNFLとそのコミッショナーに問う、ジョン・グルーデンによる事実無根の試み――は、単一の実行可能な訴えとはなっていないため、棄却されるべきである」と述べた。

また、この申し立てはグルーデンがEメールに書かれていた内容や、それが書き換えられたといった点については議論していないことを指摘。さらに、「ジョン・グルーデンに何らかのダメージがあったという点に関しては、他ならぬ彼だけに責任があり」、したがって、「この訴状は全面的に棄却されるべき」だとしている。

2件目の申し立てでは、リーグは「グルーデンの雇用契約と、グルーデンが拘束されるNFLの規約および規則の明白な条文の下で」、仲裁は解決の適切な場であり、アクションを継続するために命令が発令されるべきだと論じている。

グルーデンは自らの訴えの中で、7つの訴因それぞれで“1万5,000ドル(約170万円)を超える金銭の回収”を求めた。グルーデンは『The Wall Street Journal(ウオール・ストリート・ジャーナル)』と『New York Times(ニューヨーク・タイムズ)』によって2010年から2018年に書かれたものとされる前述のメールについて報じられたのを受け、レイダースのヘッドコーチを退いている。

グルーデンの訴えが提起された日に、リーグはそれらを恥ずべきものだとする声明を発行した。

11月12日に発行された声明の中で、NFLのスポークスマンであるブライアン・マッカーシーは「それらの申し立ては全面的にメリットがなく、NFLはこれらの主張に対して積極的に防衛していく」と述べている。

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