コメントを通じてQBウェンツに釘を刺していないとコルツオーナー、「そうなら直接言う」
2022年01月21日(金) 10:48ジム・アーセイのフットボールチームはまさかの形で2021年シーズンを終えた。下位に沈む地区ライバルに黒星をつけられ、プレーオフ進出のチャンスが絶たれたのだ。
アーセイは自分のチームであるインディアナポリス・コルツを応援するファンの多くと同様、愕然としていた。後にアーセイは空港で飛行機の横に立ってコメントする動画を公開。その中でアーセイはコルツの過ちを正し、今後2度と同じような形でポストシーズンに届かないことがないようにすると誓っている。それから1週間近くが過ぎてもアーセイは落胆から立ち直っておらず、その過ちを“とんでもない不足”と表現した。
「フランク(ライクHC)やクリス(バラードGM)と私は、この歴史的な崩壊の重みを実感している。普通のことではない」とアーセイは『The Athletic(ジ・アスレチック)』に語っている。
ジャクソンビル・ジャガーズに対するコルツの敗北は、確かに普通ではなかった。ジャガーズはその前の週に40点差をつけられて敗れている。そして、その時の相手はすでにコルツが倒したことのあるチームだった。コルツがジャガーズとの試合で敗れるとは、ほとんどの人が予想していなかった。
しかし、コルツは負けた。クオーターバック(QB)カーソン・ウェンツはチームにとって最も重要な試合で苦戦し、パス29回中17回成功、185ヤード、タッチダウン1回、インターセプト1回にとどまっている。また、ウェンツは6回のサックを受けており、最終的に少し持ち直すまで、コルツは一時は23点もの差をつけられていた。とは言え、結果も心痛の26対11だった。
コルツファンへの空港での誓いの中で、アーセイは「今年に56番ストリートのビル(コルツの本部)に足を踏み入れる者は、すべてを賭けながらそうするだろう。以上だ」と述べている。
「勝利と卓越性にすべてを賭けたくないのなら、このビルには立ち入らないでいただきたい」
その要請は、勝利してポストシーズンに進むというシーズン第18週のシナリオのプレッシャーに押しつぶされたウェンツに向けたようにも思われた。アーセイは今週になってこのコメントについて説明している。
「彼に向けられたものではない。彼に向けるならば、私は彼の名を呼んでいただろう。彼の感情については心配していない。カーソンに向けたものならば、私は面と向かってカーソンに言う」
「私の立ち位置を知りたい者がいるならば、私に尋ねればよい。私はこのリーグでお優しい気遣いなどしない。このレベルではそんなことをしない。仮に私があなたに向けて何か言っているならば、あなたにはそれが分かる。なぜなら、それは1対1でのこと、直接面と向かってのことだからだ」
コルツが1巡目指名権を代償としてまで手に入れたクオーターバックに対し、アーセイがそういったメッセージを発したいならば、その機会は豊富にある。とは言え、これらのやり取りも、コルツの直近の未来についての重要な問いには答えていない。コルツは今も、ウェンツが自分たちをプレーオフに連れていく選手だと信じているのか?
『HBO』のドキュメンタリー“Hard Knocks: In Season(ハード・ノックス:イン・シーズン)”に、ライクHCがウェンツの自信を高めようとしている姿が収められている。10試合で8勝を挙げたおかげで、コルツは体勢を立て直し、ポストシーズンにコマを進めるのではないかと見られていた。だが、2連敗でシーズンを終えたことによって、コルツのオフシーズンは予想より早くやってきた。そして、その原因だと多くの人が考えているのが、ウェンツだ。
クオーターバックに変化が起こるだろうか? アーセイが現時点で説明しようとしたことを踏まえれば、それはまだ起こっていない。だからといって、“われわれのフットボールチームにとってベストだと思われる正しい調整”をするために“すべてのエリアを評価”するというチームにおいて、何の保証にもならないが。
もしQBポジションに変化をもたらすのなら、アーセイはその報をウェンツに直接伝えるだろう。ウェンツのままでいくのであれば、アーセイはウェンツに厳しくも期待を込めたメッセージを送るはずだ。
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