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指揮官としての自信を持つカウボーイズHCマッカーシー、「このリーグで勝つ方法を知っている」

2022年01月21日(金) 12:24


ダラス・カウボーイズのヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシー【AP Photo/Ron Schwane】

アーリントンでは騒ぎが収まってきた。今、マイク・マッカーシーHC(ヘッドコーチ)のもとでどれだけ基盤が固まっているかを見極めるときがきている。

ホームでサンフランシスコ・49ersに敗れた後、ダラス・カウボーイズのマッカーシーHCは試合終了間際のプレーコールの判断について擁護し続けてきた。カウボーイズはその最後の瞬間に同点に並ぶためのタッチダウンを決めるチャンスを失っている。オーナーと同様にマッカーシーHCも、レギュラーシーズンで12勝を挙げたシーズンが幕を閉じた後に自らの進退に関する質問に答えなければならない状況に追い込まれた。

マッカーシーHCはオーナーを務めるジェリー・ジョーンズとの会話について現地19日(水)に「評価プロセスに集中し、非常に前向きな会話ができた」と明かしている。

表面的には荒々しい論点にも思える。しかし、2021年に成し遂げてきた成果に対する結末としては、より詳細に検討――そして批評――されるに値すると言えよう。

マッカーシーHCはそうした詮索に対して「この職業の人たちは、甘んじて受け入れていると思う」と述べ、次のように続けた。「これも仕事のうち。それは分かっている。なぜそのような質問をするのか理解している。それも仕事のうちだ。あなたにはすべき仕事があって、私には今日ここで、あなたの質問に適切かつ丁寧に答えるという仕事がある。しかし、これにかけた思いは個人的に分かっているからこそ、あまり力を入れない」

「毎日、ここで何が起こっているのか理解している。どうすれば勝てるのかも分かっている。このリーグで勝つ方法も知っているし、プレーオフに勝つ方法も知っている。チャンピオンシップの勝ち方もね。だから、大きな自信を持っている。ここで2シーズンにわたって築き上げてきたものにはとても満足しているし、それを忠実に守っていくだけだ。大変なのは個人的なこと。未熟な部分があるから、それが嫌いだ。それを尊重してもらいたい」

2021年、カウボーイズはフランチャイズクオーターバック(QB)を欠いた6勝10敗の弱小チームから、プレーオフを勝ち抜いていけるほどの爆発的で凶暴なチームへと、かなりの変貌を遂げた。しかし、スーパーボウル出場は実現せず、スーパーワイルドカード週末で49ersに敗れている。

カウボーイズのシーズン終了――準備不足のように見受けられ、一時は16点ビハインドとなり、エンドゾーンに向けて最後の一撃を失敗したことによる――はファンだけでなく、多くの人々を驚かせている。レギュラーシーズンで12勝を挙げ、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区の栄冠を勝ち取ったカウボーイズだが、たった1試合しかポストシーズンの経験ができなかった。NFLトップの実力を誇る攻撃陣はわずか17点しか得点できず、49ers守備陣に対して何の答えも持っていないように見えた場面が多くあった。最終的に同点に並ぶチャンスをつかんだとき、マッカーシーHCと攻撃コーディネーター(OC)ケレン・ムーアはQBダック・プレスコットにQBドローをコールし、スパイクして時計を止めている間に攻撃陣を集めようとした。

その結果がどうなったのかはご存知の通りだ。しかし、カウボーイズの失望は最後の数プレーだけにとどまらず、とあるカウボーイズの伝説的な選手はマッカーシーHCの調整不足に苛立ちを覚えている。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』のジョン・マチョタによれば、殿堂入りを果たした元QBで現在は『FOX(フォックス)』のアナリストを務めているトロイ・エイクマンが今週、『96.7 The Ticket(96.7ザ・チケット)』に出演した際に次のように語ったという。「サンフランシスコは大部分で4人でラッシュをかけ、状況に応じてブリッツをしていたが、彼らはラン4メンラッシュ体制のフットボールチームだ。しかし、そう言うと、カバレッジをやっているのかと思うことが多い。カバレッジも混ざっていたが、シーディー・ラムに対するシングルカバレッジが多かった」

「誰も気にしないから、自分の現役時代に話を戻すのは嫌いだが、リーグを見渡すと、ダラスだけでなく多くのチームで見られることとして、オフェンスの多くがスキームを作りたがっている。コーディネーターは“このコーナーはソフトにプレーしている。怯えきっている。ルートツリーを走らせよう。カムバックを走らせよう。ディグルートを走らせよう。カールを走らせよう。あれやこれを走らせよう”といった考えより、スキームを重視している。好きなときにパスを成功させたらいいんだ。あの試合でシーディー・ラムと同じように私たちを使っていたら、マイケル・アービンはハーフタイムまでに10回はキャッチしていただろうね」

「試合はそんなに難しくない。ワイドレシーバーに素晴らしい選手がいて、コーナーがシングルカバレッジしていたら、彼にボールを投げるのだ。たいていの場合、彼は勝つだろう」

49ersの守備コーディネーター(DC)デミコ・ライアンズがカウボーイズの豊富なパス攻撃を封じ込めるために練った計画に対応できなかったことに対しても、エイクマンは明らかに不満を覚えている。状況に応じて調整するのではなく、目的意識のないままプレーしていたカウボーイズは、シーズン通算1,100ヤード以上のキャッチを決め、ワイルドカードラウンドでさらなる好影響を与えてくれるはずだったWRラムにわずか1回しかキャッチさせていない。

このフラストレーションはテレビ画面を通して感じ取れるほどであり、カウボーイズが印象的なポストシーズン進出を果たし、その地位を確実にしたと思われた後にマッカーシーHCが自らの去就に関する質問を受けている主な理由となっている。マッカーシーHCは優勝する方法を知っている証拠として第45回スーパーボウルで当時に率いていたチームを優勝に導いたことを挙げられるかもしれないが、そのタイトルは10年以上前に獲得されたものだ。

最近起こったことしか問題にされないリーグにおいて、マッカーシーHCには頼みにできるものがない。

ファンはカウボーイズが新たなタイトル獲得を求めて最終的にカンファレンス優勝争いまで成し遂げたことではなく、満たされなかった一年として2021年を記憶するだろう。

【RA】