イーグルスはこの段階でのWRリーゴーに「もっと期待していた」とローズマンGM
2022年01月21日(金) 15:10フィラデルフィア・イーグルスは“期待以上の成果”と“期待外れの結果”のはざまにいる。
先発として初めてフルシーズンを迎えるにあたり、未知数な部分もあった2年目のクオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツと共に、イーグルスは多くの人々の予想を覆してポストシーズンに進出。ハーツ率いるチームはその点で“期待以上の成果”を挙げた。
一方、そのイーグルスが2021年シーズンを終えるという“期待外れの結果”に至っている。イーグルスは31対15でタンパベイ・バッカニアーズに敗れたが、その点差以上にこの試合は接戦とは言い難いものだった。その中でも特に残念だったのは、ハーツとワイドレシーバー(WR)ジェイレン・リーゴーで、リーゴーはこれまでのキャリアと同様に精彩を欠くパフォーマンスを見せている。
リーゴーはキャッチ1回で2ヤードをマーク。パントを2回こぼし、イーグルスが大逆転するための最初で最後のわずかなチャンスを逃した。
リーゴーに対してかつては大きな期待を寄せていたものの、今となってはそれほどでもなくなったイーグルスファンにとって、そのパフォーマンスは驚くようなことではなかった。イーグルスの上層部も彼の貢献度の低さに驚いていないようで、ジェネラルマネジャー(GM)ハウィー・ローズマンはリーゴーの期待外れのキャリアについて簡単に説明している。
ローズマンGMは水曜日に「確かに、3年目に向けて、この段階でのジェイレン(リーゴー)にはもっと期待していた」とコメント。「シーズン終了後に彼とじっくり話す機会があり、何事からも学ぶという意味で、彼が成長するために必要なことや、彼が成長し続けるためにわれわれが手助けできることについて率直に話し合った。そうしなければならない。進化し続けなければならないのだ」
バイキングスで2年目のシーズンを過ごしているWRジャスティン・ジェファーソンはキャリア通算キャッチ196回で3,016ヤード、タッチダウン17回を記録し、プロボウルに2回、オールプロのセカンドチームに2回選出されている。一方、2020年ドラフト全体21位――ジェファーソンより1つ早い順番――で指名されたリーゴーは同期間にキャッチ64回で695ヤード、タッチダウン3回しか記録していない。
比較するまでもなく、リーゴーの生産性は著しく劣っている。早くもデショーン・ジャクソンやジェレミー・マクリンではなく、コーリー・コールマンと同じような覚えられ方をされそうだ。
このような失望は選手だけが反省するものではない。ローズマンGMとそのスタッフもそれに答えなければならないのだ。
ローズマンGMは「自分たちの意思決定について今回のジェイレンのことだけではないが、全体的に好ましくない点だけでなく、うまくいった点についても見直さなければならないような気がしている。それは自分の仕事や専門において、成長し続けることの一部分だと思う」と語っている。
ドラフトを迎えるにあたり、TCU(テキサス・クリスチャン大学)のスピードスターだったリーゴーは質の高いクオーターバックと組めば、簡単に活用できる未開発のポテンシャルを多く持った選手だと見なされていた。ローズマンGMはある意味、その点で見込み違いをしており、実績はないものの、ダイナミックなパサーであるハーツに先導役を託す2021年まで、2020年はメンタル面で打ちひしがれていたQBカーソン・ウェンツと一緒にプレーすることをリーゴーに強要していた。ハーツは確かに可能性を秘めているが、リーゴーはアーロン・ロジャースやトム・ブレイディと一緒にプレーするわけではない。
イーグルスはシーズン途中から攻撃方針を変更。ランプレーを主軸とした攻撃でハーツを万能ランナーとして使うことを重視する方針に転換し、最終的にイーグルスはプレーオフ進出を果たした。そして、その間のリーゴーの役回りは、まるで大作アクション映画のエキストラのようなものだった。
時々、チームは指名の判断を誤る。2年の時を経て、イーグルスも判断ミスをしたかのように見受けられ、別の1巡目選手でハイズマントロフィーを受賞したデボンタ・スミスをレシーバーに起用したローズマンGMは実質的にそれを認めていると言えよう。
2021年ドラフト全体10位で指名されたスミスは、1年目のシーズンで輝きを放った。イーグルスはそれを見逃していない。しかし、リーゴーの指名に成功していれば、さらに良い結果になっていただろう。
そうすれば、ディビジョナルラウンドを迎えても、さらなる“期待以上の成果”を得られていたかもしれない。
【RA】