マッカーシーHCについて言葉を濁すカウボーイズオーナー、「コーチ陣については考えることが多くある」
2022年01月22日(土) 23:59失意の敗退から1週間足らず、ダラス・カウボーイズのオーナー、ジェリー・ジョーンズはヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーの帰還に、まだ認め印を押していない。
カウボーイズの12勝5敗のレギュラーシーズンとNFC東地区のタイトルは、先週末にホームでサンフランシスコ49ersに23対17で痛い敗北を喫したことで無為に終わった。優れた選手がそろい、上を目指せるポテンシャルと野心があったにもかかわらず、非常に短いポストシーズンとなってしまった。オーナーの機嫌はよろしくない。
「コーチ陣についてはいろいろと考えるべきことがある」とジョーンズは『Fort Worth Star-Telegram(フォートワース・スター・テレグラム)』に語った。
コーチングスタッフのパフォーマンスに不満があることを明らかにしつつ、ジョーンズは一方でヘッドコーチの将来について、マッカーシー含め誰との会話についても、詳しく話すつもりはないと述べた。
「スタッフに関連する会話について、相手が誰であれ話したことについて明かすつもりはない」とジョーンズは言っている。
ある意味、カウボーイズのエグゼクティブバイスプレジデント(EVP)スティーブン・ジョーンズのマッカーシー評とは対照的だ。スティーブンは現地17日(月)、『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』の中で、2022年にマッカーシーがチームのコーチを務めることを強く確信していると発言した。マッカーシー自身、19日(水)に、敗戦以降のジョーンズとの会話は非常にポジティブだったと言っている。
2020年と比べてカウボーイズはレギュラーシーズンで目覚ましい方向転換を果たした。スタークオーターバック(QB)ダック・プレスコットをケガで失い、6勝10敗だったところから、今年は12勝5敗を達成した。だが、ワイルドカードラウンドでホームゲームを落としたことは、父ジョーンズの口に苦い味を残した。カウボーイズはドロープレーの後、49ersの24ヤードラインからスパイクでリセットできずに時間切れとなり、シーズンを終えた。エンドゾーンにあと1回パスができていたらどうなっていたのかは、ジョーンズもチームも知る由はない。だが、それよりはるかに分かりやすい敗因は、プレーオフでのワーストタイとなる14回のペナルティだ。そうしたミスをジョーンズは嘆き、ペナルティのないフットボールをすることがオフシーズンのプライオリティーだというマッカーシーのコメントに異議を唱えた。
「私は、それには賛成しない」とジョーンズ。「それをプッシュしようとしてきた。そうしたことは認識し、最初のゲームの後で修正してもらいたい。あるいは6戦目の後だ。自分たちのしていること、していないことについて修正されるのをシーズンが終わった後でこのように待たされたくはない。(ペナルティに)アジャストしなくては。さもなければ仕事はない」
要求の多いオーナーがいるとすればジョーンズがそれだ。だが同時に、チャンピオンシップチームに必要なメンバーが全てそろっているディープで有能なロースターから最大限の結果が欲しいと思うのは合理的なことだろう。プレーオフの第1ラウンドで敗れるというのはそれにふさわしくない。2010年にグリーンベイ・パッカーズのコーチとしてスーパーボウルを制覇したマッカーシーは、高い期待を背負うカウボーイズで再びそれをやり遂げなくてはならない。
だが、2年目のシーズンで12勝5敗にしてみせたとはいえ、彼がそのチャンスを与えられるかどうかは必ずしも明白ではない。
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