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ショーン・ペイトンが15年務めたセインツHCを退任

2022年01月26日(水) 10:28


ショーン・ペイトン【AP Photo/Derick Hingle】

ショーン・ペイトンの物語に満ちたニューオーリンズ・セインツ時代が終わった。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地25日(火)、ペイトンがヘッドコーチ(HC)の職を退くと報じた。

58歳のペイトンはレギュラーシーズンに152勝89敗、ポストシーズンに9勝8敗、うちスーパーボウル制覇1回、2006年AP通信年間最優秀コーチ賞という業績を残して15シーズンのセインツ時代に幕を引く。

火曜日に実施された記者会見で、ペイトンは「率直に言って、今ここにいて、何の問題もない。次に何があるかは分からない」と話した。

「報道は目にしていて、テレビやラジオの仕事に関してはどのメディア関係者とも話していない。そういう機会は出てくるかもしれないが、毎年“彼はこの仕事をするようだ”なんて書いてあるのを見ては、エージェントのドンに電話して“ドン、何か聞いてるか? 私は何も聞いてないんだが”などと聞く。そういう具合だ。そういうこともやってみたいし、かなりうまくやれると思うよ。だから、こんな寒い日に退いて、プロフェッショナルとして、もしくはキャリアの面から少し不満を抱えていたとしても、問題ない」

「私は“引退”という言葉が好きじゃないんだ。ミスターB(故トム・ベンソン元オーナー)も好きじゃなかった。彼はいつも、“引退など大げさだ”と言っていた。そういう引退のイメージは、テレビの投資集団やゴルフコースなんかに植えつけられたものだ。だから、私はまだフットボールで何かやるビジョンを持っていて、率直に言えばいずれコーチの仕事をすることもあるかもしれない。それが今年だとは思わない。いずれはあるかもしれないが、今の私の心はそこにない。まったくね」

その後、ペイトンは次の仕事がテレビ関係になる可能性に再び触れている。

「これまでに何度か機会があった。昨晩、ドリュー(ブリーズ)とそのことを少し話したんだ。そういうことはあまり知らないが、私にとっては興味深いものなのかもしれない」

ラポポートが伝えたところによれば、守備コーディネーター(DC)デニス・アレンがペイトンの後任候補と見られているという。デトロイト・ライオンズのDCアーロン・グレンとの面談も予測されるようだ。

少なくとも一時的にはコーチ業から離れるのではないかと見られてきたペイトンの去就に、一つの答えがもたらされた。ペイトンは2022年にどこかのチームでコーチの役割を担うこと――セインツHC着任前に3年間アシスタントヘッドコーチ兼QBコーチを務めていたダラス・カウボーイズの名がよく挙げられていた――をうわさされているのは承知しているものの、今のところ自分のレーダーには引っかかっていないと話している。

「そんなことをして10年経った気分だし、他のチームについてたくさん話した。私には分かっているし、理解している。だが、私のプランとしては、2022年にコーチングをする計画はない。それが今の私の感覚だ」

ペイトンは2006年に、チームがブリーズと契約を交わして大きく運命が変わり始めたのと同時にセインツに加わった。ペイトンとブリーズは長く笑いの種のような存在だったチームを、タイトル争いの常連にまで様変わりさせている。

それはあっという間の転換だった。ペイトンのチームは最初のシーズンに10勝を挙げ、ディビジョナルラウンドでフィラデルフィア・イーグルスを下し、シカゴ・ベアーズに敗れたもののNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームまでたどり着いている。その数年後、13勝3敗でレギュラーシーズンを終えたセインツは、ファーストラウンドバイを経てプレーオフで2勝を挙げ、チームにとって最初の、そして唯一のスーパーボウル制覇を果たした。

第44回スーパーボウルを制してから3年、ペイトンは“バウンティゲート”によって1年の停職処分を科される。ペイトンが戻ってからのセインツは再びフットボールでの栄光を追い始め、2013年に11勝を挙げるも、そこからは3年連続で7勝9敗に。しかし、嵐の中を乗り切ったペイトンは2017年から2019年にチームを勝ち越しシーズンに導いている。

2006年から2021年までセインツで同じ役割を担い続けたペイトン。その影響はルイジアナ州を越え、リーグの競技委員会でも4年を過ごしている。

そして今、ペイトンは10年以上セインツのリーダーとして立ってきたサイドラインから歩み去る。

後任を見つけるのはジェネラルマネジャー(GM)ミッキー・ルーミスにとって途方もなく大変な仕事になるだろう。ルーミスGMには、2005年シーズンを終えてジム・ハスレットを解任した後に1人のヘッドコーチがチームにやってきて以来、フルタイムのヘッドコーチを雇用する必要がなかったのだから。

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