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ベンガルズWR陣は「加入以来、最高の進化を遂げた」とボイド

2022年02月12日(土) 13:00

シンシナティ・ベンガルズのタイラー・ボイド、ジョー・ミクソン、ジャマール・チェイス【AP Photo/Emilee Chinn】

シンシナティ・ベンガルズの新人ワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスは、AP通信オフェンス部門年間最優秀新人賞を受賞するまでの過程で、多くの注目を集めた。

その注目はディフェンスがダイナミックなワイドアウトを遅らせようと彼の進む進路を妨げていたフィールド内から来ている。

ロサンゼルス・ラムズと対戦する第56回スーパーボウルを前に、ティー・ヒギンズとタイラー・ボイドが大きな試合で果たす役割を軽視するのは無謀なことだろう。

ヒギンズとボイドはともに、自らのプレーによってスターになるポテンシャルを持っている。

ヒギンズは2シーズンで1,999ヤードのレシーブを生み出し、チェイスの出現した今年も1,091ヤードを記録。要所で素晴らしい力を発揮し、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップでは103レシーブヤードでベンガルズをけん引した。プレーオフを含む直近9試合中6試合で95ヤード以上を獲得しているほか、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、このポストシーズンでの1ターゲットあたり11.9エアヤードは、最低15ターゲットを記録した選手の中でNFL最多だという。

現地11日(金)に行われたスーパーボウル前のチーム最終調整で、ヒギンズは「ボールが空中にあるとき、俺の仕事はそれをキャッチしに行くことだ。俺がキャッチしないなら、誰もキャッチしに行かない」と話した。

ボイドは自らを「リーグ最高のスロットレシーバー」だと言い、2021年の復活以前のベンガルズのオフェンスを支えていた。ベンガルズに6シーズン在籍した27歳のボイドは、2018年と2019年にレシーブヤードでベンガルズを率い、それぞれ1,000ヤードの大台を突破した。

ヒギンズとチェイスが来てからは後塵を拝していると評されているが、ボイドは今でもクオーターバック(QB)ジョー・バロウにとって、どのタイミングでも飛び出せる信頼できるターゲットであり、2021年には85ヤード以上を獲得した試合が4試合もあった。

ボイドはベンガルズのWR軍団がNFLで最も強力なユニットのひとつに変身する前に、元ベンガルズのスター、A.J.グリーンの後を継ぎ、ベンガルズのパスオフェンスの進化を見てきた。

「俺がここに来たとき以来、最高の進化を遂げた」とボイドは言う。「A.J.がまだここにいて、俺とA.J.とティー(ヒギンズ)でやっていたシーズンは、今いる場所まで突破するものだと思っていたけれど、物事は自分たちの思い通りにはならなかった。俺たちはまだ再建中のようなもので、レシーバー陣以外の足りない部分をすべて見つけようとしていた。チェイスやトレイ(ヘンドリクソン)、マイク・ヒルトンをはじめ、素晴らしい選手たちが加入し、勝利に向かってプレーしてくれるようになった。今年は、ようやくすべてが形になるシーズンだと思う」

チェイスの加入はルーキーにしてやられることを恐れるチーム相手に、ヒギンズとボイドが一対一のマッチアップで実力を発揮するのを可能にし、ベンガルズオフェンスの作戦をより容易に遂行するのに役立っている。

ヒギンズは「チェイスは大きな信頼と注目を集めている。このような一対一のマッチアップが来るとき、自分の仕事はただそのマッチアップでプレーすることだ。願わくは、残りのキャリアもこの仕事ができればと思っているよ」とコメントした。

チェイスが相手ディフェンスの奥深くに進んでパスをキャッチした後、ヒギンズとボイドは中距離のパスオフェンスで相手を攻略し、連鎖的なプレーを見せている。バロウからボイドへのコンビネーションは、プレーオフを含むシーズン第7週以降、最低15回のパスを投げた中距離パスでのパサーレーティングで、全QBとレシーバーのコンビの中でもトップだ。同じ期間に、バロウからヒギンズへのコンビネーションは中距離パスのヤーデージでNFL第3位を記録している。

レギュラーシーズンの49ers戦を参考にすると、日曜日のスーパーボウルでは、今シーズン中盤に敗北したラムズのディフェンス陣に対して、ヒギンズとボイドのデュオが重要な役割を果たすだろう。

ラムズはベンガルズの攻撃を遅らせるために、チェイスにジャレン・ラムジーをマッチアップさせるのではないかと言われている。しかし、ベンガルズは、もしそれがラムズのラインアップであれば、そのマッチアップが無意味になるような武器を他の場所に持っていると認識している。

「ラムジーはNFLのディフェンスバックのなかでおそらく最高の選手、もしくは最高の選手の1人だ」とコメントしたボイドは「でも、1日の終わりに、自分たちなら対戦するすべてのディフェンスを攻略することができると信じて、相手に対して有利になる方法を考えているんだ。彼らがラムジーの扱いをどう決めたとしても、チェイス、ティーもしくは俺にマッチアップさせても、または相手の誰かがダブルチームで来ようとも、俺たちにはまだタイトエンドが残っているし、後方から走ってくるランニングバックも残っている。ダブルチームされていない誰かが残っていると1日の終わりに考えているよ。全員をダブルチームにすることはできないんだ」と続けた。

【AK】