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ブレイディの心変わりはいつでも歓迎のバッカニアーズ、ワトソンあるいはウィルソンの獲得を模索か

2022年02月13日(日) 21:36

タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ【AP Photo/Jason Behnken】

万が一、伝説的クオーターバック(QB)のトム・ブレイディが引退を撤回した場合に備えて、タンパベイ・バッカニアーズは彼のために扉を開けたままにしている。戻ってきてもらうためなら、彼らはどんなことでもするつもりだという声も聞こえてくるほどだ。そして、ブレイディ自身もその可能性を完全に否定していない。

だがそうならなかった場合も考えて、バッカニアーズはトレードで獲得可能な他のベテランQBに目を向けている。中でも念入りに調査をしているのがヒューストン・テキサンズのQBデショーン・ワトソンだと言われており、また、シアトル・シーホークス側からは何の予告もなされていないが、ラッセル・ウィルソンがトレードに出された場合に問い合わせする複数のチームの中に、彼らも含まれるだろうと考えられている。

44歳のブレイディは1日(火)に正式に引退を発表したが、7日(月)には『SiriusXM(シリウスXM)』の自身のポッドキャストで、再びプレーする可能性について“絶対にないとは言い切れない”と発言している。彼と親しい人々の証言によると、本当にそうなる可能性はかなり薄いとのことだが、バッカニアーズは2年前に彼をタンパに迎えた時の約束通り、必要なことがあれば何でもするつもりだとブレイディにはっきり伝えたという。

昨年2月のスーパーボウル制覇後に契約を見直した結果、チームは2021年に4,400万ドル(約51億円)超をブレイディに支払った。2022年の報酬は1,040万ドル(約12億1,000万円)ほどだったと記載されているが、それはブレイディがもう1年続けることになった場合に書き直される仮の数字だ。

ブレイディが復帰した場合を除くと、バッカニアーズが取れる選択肢には次のようなものがある。3月にフリーエージェントになるベテランバックアップのブレイン・ギャバートの起用、チームも気に入っている昨年のドラフト2巡目指名、カイル・トラスクの抜てき、自分たちがかつて全体1位で指名したジェイミス・ウィンストンなど、フリーエージェントのベテランとの契約、あるいはトレードマーケットで大物を狙いにいくかだ。勝てる体制が整っており、前回ブレイディという大当たりを引いている彼らが、次も積極的にビッグネームのQBを狙っていったとしても不思議ではない。

26歳のワトソンはトレードを要求し、2021年シーズンにプレーしていない。彼は性的不品行を働いたとして20件以上の民事訴訟を起こされており、警察の捜査とNFLの調査対象にもなっている。ワトソン自身は容疑を否定。プロボウルに3度選ばれているワトソンは、もうテキサンズではプレーしないと宣言しており、チーム側は3月16日(水)にリーグイヤーが始まる前のトレードを目指しているとされる。

33歳のウィルソンは11日(金)、シリウスXMのインタビューで、“希望と目標は(シアトルに)戻り、そこで勝ち続けること”だと繰り返しており、日常的に会話する仲のヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルとの関係は今まで以上に親密だと述べた。しかし、1年前と同様に、それでチームたちからの問い合わせがやむことはないだろう。

ワトソンもウィルソンもノートレード条項を有しているため、どんな契約でも本人たちが承諾しなければならない。

この他にQBのトレードに参戦してくると思われるのは、デンバー・ブロンコス、カロライナ・パンサーズ、ニューオーリンズ・セインツとワシントン・コマンダースだ。

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