ベンガルズのような躍進を遂げられない理由はないとテキサンズHCスミス
2022年02月22日(火) 10:43ヒューストン・テキサンズのヘッドコーチ(HC)として初めてのシーズンを迎えるにあたり、ラビー・スミスはあらゆる可能性を捨てていない。
シンシナティ・ベンガルズを見てみればいい。2022年のテキサンズのポテンシャルについて尋ねられれば、スミスHCはそう答えるだろう。
「今年われわれは4試合に勝利した。ベンガルズは1年前に4試合に勝ち、今年は彼らのビッグイヤーだった」とスミスHCは『NBC Sports(NBCスポーツ)』のピーター・キングに語っている。
「不思議になど思う必要はない。まさにやり遂げたチームがいるのだから。その飛躍を遂げる者がいる。いつだって、そういう者がいる。それがわれわれでない理由など?」
スミスHCの答えに沿って、2つのチームを比較してみよう。まずは、先発クオーターバック(QB)だ。ベンガルズでは2020年ドラフトの全体1位指名選手であるジョー・バロウというスーパースターが才能を開花させた。テキサンズには2021年のドラフト3巡目で選ばれたデイビス・ミルズがいる。ミルズはチームでの明るい未来を予感させるだけの力量を示したものの、バロウと同じ道筋を歩むには至っていない。少なくとも、今のところは。
スミスHCもミルズをいずれカントンへ向かう選手とは見ていないものの、そのポテンシャルには興奮をあらわにした。
「私を前向きにさせてくれる材料として、私はデイビス・ミルズというチャンスを手にしている」と言うスミスHCはこう続けている。
「特別なクオーターバックがいったいどれだけ存在するのか? ごくわずかだ。しかし、優れたクオーターバックはたくさんいる。ヒューストン・テキサンズには優秀なクオーターバックがいると思う。今、われわれには3位指名権がある。素晴らしいクオーターバックをチームに加えるチャンスもあるし、もっと多くの選手をドラフトで指名するチャンスもある。その面で、ポジティブな部分がある」
その点について、スミスHCは正しい。『NFL.com』が最近作成したモックドラフトの中の2つにおいて、テキサンズはオレゴン大学のエッジラッシャーであるケイボン・ティボドーを指名するとされている。ロサンゼルスで過ごした高校時代からNFL級のポテンシャルを見せてきたデイフェンダーだ。ティボドーのポテンシャルをキャリア初期から最大に引き出せるコーチがいるとしたら、スミスHCに他ならない。
テキサンズがタイトル争いの一角となるには、あと1人か2人の選手が足りない。そして当然、テキサンズの立て直しを成功させるには、ジェネラルマネジャー(GM)ニック・カセリオが4月のドラフトでうまくやり遂げなければならないのは1件の指名にとどまらない。とは言え、多くがクオーターバックのポジションにかかっているのは確かだ。ミルズが2022年もポジティブな勢いを継続することができれば、テキサンズは1年前よりもずっと良い位置につけることになる。
ベンガルズが2021年にやってのけたとはいえ、スーパーボウル進出は非常に高い目標だろう。しかし、2月の段階でチームの視点をフットボールにおける最高のターゲットより下に定める意味はない。スミスが現実離れした希望を抱いているのか、それとも誰よりも先に改善の兆しを感知していたのかは、これからの数カ月で分かる。他のすべてと同じく、答えは時のみが知っている。
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