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「ミスが自分を強くする」とドルフィンズWRスティルス

2016年09月15日(木) 00:32


パスを受け取ろうと構えるWRケニー・スティルス【Paul Jasienski via AP】

試合時間残り1分でチームが2点差の敗北を喫したとなれば、その翌日、いかなる選手やコーチもあの時あのプレーをしていればなど、“たられば”を持ち出してあれやこれやを語り出す。

シアトル・シーホークスと対戦したマイアミ・ドルフィンズは12対10で敗れ、黒星の最大の要因として取り沙汰されたのがワイドレシーバー(WR)であるケニー・スティルスだ。

ドルフィンズが3対0でシアトルを追いかけていた第2クオーター、スティルスは大きく開けたスペースを見つけた。シーホークスのセイフティ(S)アール・トーマスがスティルスに最も近いディフェンスだったが、5ヤード以上は離れていた。クオーターバック(QB)のライアン・タネヒルがスティルスに狙いを定めて美しい軌道のボールを投じ、71ヤードのタッチダウンパスが完成する、はずだった。

しかし、スティルスはそのボールを落球。

スティルスは地元紙『The Palm Beach Post(ザ・パーム・ビーチ・ポスト)』に対し、「(タネヒルの手から)ボールが離れる瞬間を見た時、たぶんジャンプボールになると思った。相手チームの誰かが自分をカバーしてくると思ってしまった。ボールをこぼしてから近くには誰もいなかったと気づいたんだ」と明かした。

『NFL GamePass(NFLゲームパス)』の『The All-22 film(ジ・オール22フィルム)』はタネヒルがパスを投じた瞬間、トーマスとスティルスの距離は3ヤードあったと解析。だが、トーマスはボールの落下地点を見謝り、スティルスにより大きなスペースを与えてしまった。

相手チームのディフェンスがスティルスのキャッチを奪いに来ると思ったとしても、プロのレシーバーである以上、キャッチしなくてはいけない。この落球が試合の流れを大きく変えた。

それでも、スティルスは落球がその後のプレーには影響していないと語り、「試合をしていれば、たまにはミスも起きるだろう。このミスでまた自分は強くなれると思う。フィールドに出て全力でプレーし、自分の役割をまっとうするだけさ。また次に同じような場面が来れば、必ず決めてやるよ。こんなことがいつも起きるはずがない。また自分を磨くチャンスだと思って、チームのためにプレーするだけだ」ともコメントしている。

スティルスへのパスを除けば、ドルフィンズの攻撃パターンはスクリーンプレーやダンプオフ、短いクロッシングルートを使いまわした横への動きが多い。マイアミが必要とするのはスティルスのスピードが相手チームにもたらす脅威だ。次回は必ず、ワイドオープンのスティルスはタッチダウンを決めねばならない。