セインツQBデレック・カー、肩の負傷を理由に11年のNFLキャリアに終止符
2025年05月11日(日) 16:01
デレック・カーがNFLキャリアに終止符を打つ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロ、マイク・ガラフォロが情報筋の話として、ニューオーリンズ・セインツのクオーターバック(QB)カーが11シーズンを終えて引退すると報じた。
その後、セインツがカーの現役引退の決断を公表している。
報道によれば、突然の引退の背景には手術が必要とされる肩の負傷があったようだ。
カーは現地10日(土)に発表した声明で「祈りを捧げ、ヘザーとの話し合いを経て、NFLから引退することを決めた。この11年以上の時間は、自分たちにとって計り知れないほどの祝福であり、心から感謝している。この特別な旅を共にしてくれたチームメイト、コーチ、経営陣、オーナー、スタッフ、そしてファンの皆さんに感謝の気持ちをどう表現すればいいか分からない。皆さんの変わらぬ応援は自分たち家族にとって本当に特別なものだった」とコメント。
セインツによると、カーは3月下旬、2025年シーズンに向けた準備を再開した際に肩の異常を発見したとのこと。2024年シーズン中に左手の負傷と脳しんとうを負って以来、初めての本格的なスローイングセッションでのことだったという。カーは負傷を把握してからセインツのメディカルチームと連携を取り続けていた。
ラポポートによれば、カーは注射とリハビリで回復を試みたが、完治には手術が必要とされ、手術を受けた場合は2025年シーズンに間に合わない可能性があった。さらに、術後もこれまでのパフォーマンスを維持できる保証はなかった。
最終的にカーと妻のヘザーは34歳でフットボールから身を引くのが最善との判断に至ったようだ。
セインツのケレン・ムーア新HC(ヘッドコーチ)は土曜日に報道陣に対し、次のように明かしている。
「今回のオフシーズンを通して、デレックは本当に多くのことに直面していた。11年間のキャリアを経て引退を決断したわけだが――まずはデレックがこのリーグで成し遂げてきたことの多くに敬意を表し、また感謝したい。フィールド上の活躍だけでなく、人格的にも素晴らしい人物であり、多くの人々に与えた多大な影響は本当に特別なものだ。ここに来るにあたって、もちろん、私は彼に対する尊敬も感謝もあったし、今回の件については、非常に丁寧なやり取りがあり、関係者全員が納得の上での判断だったと感じている。彼が年末にケガをするという困難な状況もあり、オフシーズンを通して、また、そのプロセス全体を通して至ったことだ」
「だから、デレックと彼の人生に携わる人々は、セインツと本当によくコミュニケーションをとっていると思う。本当にしっかりとコミュニケーションを取った上で、全員が適切な判断だったと感じている」