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夢を実現させた生粋のレイダースファン、WRデイバント・アダムス

2022年03月23日(水) 15:36


ラスベガス・レイダースのデイバント・アダムス【AP Photo/John Locher】

ワイドレシーバー(WR)デイバント・アダムスはNFLキャリアのすべてをウィスコンシン州グリーンベイで送ってきた。

故郷の近くに戻ってきたアダムスは、これから起こることにエキサイトしているようだ。

現地22日(火)にラスベガス・レイダースの最新メンバーとして正式にお披露目されたアダムスは、自分がどんな服装でそれに臨みたいのか分かっていた。ブラックのスーツとシャツで現れたシルバー・アンド・ブラックの新しいスターは、小学校時代までさかのぼる夢が実現したことを含め、新しい環境をどう受け止めているか尋ねられた際に喜びを示している。

「俺はイーストパロアルト(カリフォルニア州)で育った。俺は生涯ずっとレイダースファンだったから、レイダースの一員になれたのは夢のようだ。3年生のときの学校のアルバムに、俺はNFLスターかNBAスターになりたいと書いていた。そのとき着ていたのがチャールズ・ウッドソンのジャージーだ。それは文書としてずっと残ってきたから、そういう運命だったのさ」

アダムスはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区での戦いについて、「ここは今のフットボールで最高のディビジョンだ。俺が今もグリーンベイにいたとしても、正直なところそう言わざるを得ないだろうな」と話した。

アダムスは報道陣に、大学へ行くために高校を卒業するのをもう一度経験しているような気分だと語っている。大学時代のクオーターバック(QB)であるデレック・カーと合流することは、アダムスにフレズノ州立大学時代の懐かしい風を感じさせるだろう。ただ、2人はカリフォルニア北部ではなく、ラスベガスの砂漠でそれを実現する。

カリフォルニアとのつながりは、当然ながらそれだけでは終わらない。アダムスはレイダース加入の地理的な重要性についてもこう言及した。

「結局のところ、ただ俺の家族のためなんだ。もうすぐ2人目の子どもが生まれる。クオリティ・オブ・ライフが俺にとって重要なもう一つのピースだ。カリフォルニアには俺のプレーをまだ見たことのない家族がたくさんいる。祖父たちがいて、祖母は具合が悪く、最近は入院している。人生とか、この世界で本当に大事なことについて振り返って考えたような感じ。そういうことが、俺にとっては大事なんだ」

アダムスはトレードによって昔のユニフォームを脱いでシルバーとブラックをまとうことを決めた最新の有名プレーヤーだ。だが、WRランディ・モス(財政的な部分から決定され、後に別のチームにトレード)やWRジェリー・ライス(タイトルを追ってキャリア終盤に移籍)とは異なり、アダムスは自分の成功のためにお膳立てされた環境へと向かう。QBカーとは昔馴染みであり、攻撃コーディネーター(OC)としての経験が豊富な新ヘッドコーチ(HC)ジョシュ・マクダニエルズがオフェンスを監督する。レイダースには勝つための体制が整っているはずだ。

アダムスはパッカーズが近年成し遂げられなかったことをやろうとしている。スーパーボウルに出場し、タイトルを持ち帰るのだ。そういった結果がどれだけのインパクトをレイダーネーションに与えるか、アダムスには分かっている。

「キャリアの後半でここにきた2人の選手がいた。ランディとジェリーで、彼らはレイダースにいる間に必ずしもリーグの中で自分たちの身を立てたわけじゃない。でも、彼ら2人のことはもちろん見てきたし、俺にとっては今の俺を作った父さ。レシーバーだけじゃない。Cウッド(チャールズ・ウッドソン/ディフェンシブバック)がいた。ティム・ブラウン(WR)はすごいインスピレーションだった。俺の家族みんながレイダースファンだから、小さいときから歴史はよく知っていた。成長していく中で、はっきり言ってすべてのレイダース、レイダースに関するすべてが、俺にとってのすべてだった。ティム・ブラウンのジャージーも、Cウッドのジャージーも持っている。ナンバーが消えるくらい着ていた。リッチ・ギャノン(QB)とかね。つまり、すべてさ。とにかくここで前に進み、できる限り俺の足跡を残すのが楽しみだ」

アダムスに向かって投じられた大金のつまった袋は、すでにラスベガスの砂漠地帯にくぼみを残した。アダムスがレイダースでロンバルディトロフィーを勝ち取れば、より大きな痕跡が残されるだろう。

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