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ビルズが州および郡とオーチャードバークに建設される新スタジアムの30年リース契約に合意

2022年03月29日(火) 13:53

バッファロー・ビルズ【NFL】

14億ドル(約1,726億2,350万円)の費用をかけてオーチャードパークに新たに建設されるスタジアムの30年リースについて、ニューヨーク州およびエリー郡と合意に至ったことをバッファロー・ビルズが現地28日(月)に発表した。

「本日、われわれはオーチャードパークにバッファロー・ビルズのための新しいスタジアムを建設するという共同の目標を確かなものにするための新たな一歩を踏み出した」とチームの声明にはある。

「われわれはホークル知事(ニューヨーク州キャシー・ホークル知事)と彼女のチームが、このプロセスを通して割いてくれた時間や努力、揺るぎない献身に感謝している。ゴールまでにはまだクリアすべきハードルがあるが、ニューヨーク州、郡幹部であるマーク・ポロンカルツを筆頭としたエリー郡、そしてナショナル・フットボール・リーグとの官民の連携がそこへ導くと感じている」

『Pegula Sports(ペグラ・スポーツ)』のEVPであるロン・ラッキアの話を通じて『NFL Network(NFLネットワーク)』のキャメロン・ウルフが報じたところによれば、オープンエアで6万2,000人収容になる見込みの新スタジアムの正式な着工式は2023年春に予定されており、2026年完成を目標としているという。

州および郡の納税者には、スタジアム建設に向けて8億5,000万ドル(約1,048億0,713万円)の公的資金を投入することが求められる。ニューヨーク州は6億ドル(約740億0,700万円)の資金を投じる予定であり、これは現地4月1日(金)に予算に含められるとホークル知事がプレスリリースで発表した。エリー郡はこのプロジェクトに2億5,000万ドル(約308億3,625万円)を投入し、NFLとバッファロー・ビルズが5億5,000万ドル(約678億3,975万円)を負担する。

これらの資金はNFLの施設に投じられた公的資金としては最大のものになると見られる。
現在のビルズのスタジアムの向かいに6万席以上のスタジアムを建造するこの契約は、バッファローにおけるNFLチームの長期的な未来を確かなものとするだろう。

60%という納税者の負担額は高いと受け止められるものの、歴史的な経緯に沿って合意されたものでもある。州および郡は1973年にオープンして今はハイマーク・スタジアムと呼ばれるビルズの現スタジアムの建設、維持、改修費用の73%を負担してきた。

バッファロー出身のホークル知事は声明にて「私は3つの疑問に答えるべくこれらの交渉に臨みました。私たちはいつまでビルズをバッファローにとどめられるのか? いかにしてこのプロジェクトがニューヨーク西部の仕事熱心な男女に恩恵をもたらすようにできるのか? 納税者たちにとって最良の契約をどう成り立たせるのか? 数カ月の交渉を経て、可能なかぎり最高の答えに行き着いたことをうれしく思っています」と述べている。

ホークル知事は詳細には触れなかったものの、チームが生み出す経済活動によって回収される投資によって、このプロジェクトが1万の求人を創出すると語った。州は以前にビルズ――実際にニューヨーク州を拠点にする唯一のチーム――が毎年2,700万ドル(約33億2,946万円)の直接的な収入を州にもたらすと見積もっていた。

この発表の以前、ビルズのスタジアム案はフロリダで開催されたNFLオーナーたちのミーティングによって承認された。また、オーナーたちはビルズに2億ドル(約246億6,270万円)のG4ローンと呼ばれるプログラムを今後の建設費用として供与することを承認している。

NFLによる2億ドルの寄与はすでに資金調達パッケージの一部に組み込まれている。

ホークル知事は1月に提出された1,260億ドルの予算案にビルズのスタジアム建設資金を含めていなかったものの、今週に追加される予定だ。ホークル知事はこのプロジェクトに出資する資金に充てるために、自分の裁量で行える多くの選択肢があると話している。

ビルズの現スタジアムはリノベーションを行うには費用が高すぎると判断されている。11月に州が行った調査では、リノベーションの費用は8億6,200万ドル(約1,062億9,624万円)とされた。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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