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WRヒルのドルフィンズへのトレードは“不仲”が原因ではないとチーフスHCリード

2022年03月29日(火) 15:16


カンザスシティ・チーフスのアンディ・リード【AP Photo/Ed Zurga】

ワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルがカンザスシティ・チーフスを離れたことについての興味深い状況は続いたままだが、チーフスのヘッドコーチ(HC)であるアンディ・リードはヒルとの間に特にドラマはなかったと述べている。

ヒルをマイアミ・ドルフィンズにトレードしてから初めてのインタビューで、リードはチーフスがなぜ6回のプロボウル選出を誇るヒルと別れたのかを説明した。

現地3月28日(月)、『ESPN』のアダム・タイシャーを介してリードは次のように話した。

「私はヒルを大切に思っていた。私とヒルとの間でなにか不仲があったわけではない。彼が行きたいところへ行く機会があったら、それは尊重されるべきだと思っただけだ。ヒルには数人の子どもがいて、今も、これからもその子どもたちを養おうとしている家族思いの男だ。その思いが今回の移籍の機会を作った。同時に、われわれも大きな代償を得た」

「われわれは(契約のオファー)を積極的に行って来たが、ある時点に達した後、“いいか、この時代にはサラリーキャップに対処しなければならない問題があるんだ”とだけ言った。そこで、われわれは彼が先にトレードされることを許可した方が良いと思ったんだ。選手とはさまざまなルートで付き合うことができる。強硬策を取ることもできるし、私やわれわれのような方法を取ることもできるのだ」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロによると、この契約延長のオファーはヒルをNFLで最も高給なワイドレシーバー(WR)の一人にしていたはずだという。契約延長の交渉は行き詰まり、チームはヒルにトレードを求める許可を与えるに至った。ヒルはその後すぐ、ドルフィンズと4年1億2,000万ドル(148億0,428万円)の延長契約を結んだ。

チーフスはヒルと引き換えに、2022年ドラフトの1巡目(全体29位)を含むドラフト指名権5個を獲得した。また、チーフスはドルフィンズから今年4月のドラフトの2巡目と3巡目、2023年の4巡目と6巡目の指名権を獲得している。

チーフスのサラリーキャップの状況について、リードは「正しい方法で管理できるようにならなければならない。クオーターバックに全財産を支払った結果、その周りを良い選手で固めることができなければ、それは問題になりかねない。だから、タイリーク・ヒルについては補充できるように離れた場合について方法を見つける必要がある。それがオフェンスとディフェンスだ。私はただ攻撃側についてだけ話しているわけではない」と話した。

ヒルをトレードして以来、チーフスはWRマルケス・バルデス・スカントリングとランニングバック(RB)のロナルド・ジョーンズ二世と契約した。チーフスはまた、WR ジュジュ・スミス・シュスターを獲得し、フリーエージェント(FA)の初期にセーフティ(S)のジャスティン・リードと契約した。

チーフスのジェネラルマネジャー(GM)ブレット・ヴィーチは2つの1巡目指名を含む上位100位の指名権のうち5つの権利を持ち、この4月のドラフトを通じて才能ある新人選手を追加する機会を多く持つことになる。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、チーフスは28日(月)にサラリーキャップとして1,800万ドル(22億2,064万円)ほどを保有している。

このトレードがクオーターバックのパトリック・マホームズにどう影響するかという質問に対して、リードは「彼を素晴らしい選手で囲みたいんだろう。われわれは、ある特定のコストでタイリークと契約しようとした。その契約が過去のものとなり、今、皆さんはわれわれが獲得した選手とここでやっていることを見ることができるし、われわれは、彼らが非常に良いフットボール選手だと感じている。だから、そのうちわかるよ。最終的な結果はシーズン中の行動で決まるが、ブレットはわれわれが毎週日曜日に勝てると確信できるところまで、この状況を作り上げるんだ」とコメントした。

【AK】