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トレードが実現しなくてもガロポロを放出しないと49ersのリンチGM

2022年03月29日(火) 15:20

サンフランシスコ・49ersのジミー・ガロポロ【AP Photo/Mark J. Terrill】

クオーターバック(QB)ジミー・ガロポロのトレード先の候補が少なくなってきており、サンフランシスコ・49ersは次のステップに進むためにガロポロをカットせざるを得ないのではないか、という憶測が流れている。

しかし、ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・リンチは現地28日(月)にNFLの年次総会の場でガロポロを放出する予定はないと公然と語った。

『ESPN』によると、リンチGMは「そうなると見ていない。彼はあまりにも優秀な選手だ。ジミーはわれわれのためにプレーするか、他の誰かのためにプレーすると思う。そうならなかったらおかしいほど優秀な選手だ」と述べたという。

プレーオフ敗退後、49ersはQBを求めているチームにガロポロをトレードし、2021年ドラフト1巡目で指名したQBトレイ・ランスと共に前進していくと推測されていた。

肩の手術を受けたガロポロはトレーニングキャンプが近づくまで投げられないことになっている。そのため、市場でガロポロを求める動きが早い段階で鈍くなってしまった。それから、これまでの間に多くの空きが埋まっている。

トム・ブレイディは引退を撤回し、タンパベイ・バッカニアーズに復帰。デンバー・ブロンコスはラッセル・ウィルソンをトレードで獲得した。ピッツバーグ・スティーラーズはミッチェル・トゥルビスキーと契約している。カーソン・ウェンツはインディアナポリス・コルツからワシントン・コマンダースへ移籍した。ヒューストン・テキサンズはデショーン・ワトソンをクリーブランド・ブラウンズへトレード。マット・ライアンはアトランタ・ファルコンズからコルツへ。ファルコンズはマーカス・マリオタと契約した。ニューオーリンズ・セインツはジェイミス・ウィンストンと再契約。カロライナ・パンサーズはサム・ダーノルドにすでに1,800万ドル(約22億1,898万円)を支払っている。

ガロポロが明確なアップグレードになるような募集はあまりない。最有力候補はシアトル・シーホークスだと言えるが、49ersはディビジョン内でのトレードを検討しているのだろうか。シーホークス側もガロポロでQBのポジションを大幅に改善できると見ているかどうか、疑問が残る。

リンチGMはガロポロ獲得のために2巡目指名権を提示されたという報道を否定しており、他チームとの交渉はオファーの段階には至らなかったと言及した。

「最終的には、一番近づいていたチームが手術に躊躇(ちゅうちょ)して、別の方向に行ってしまったのだと思う」とリンチGMは明かしている。

つまり、ガロポロをカットするつもりがなく、トレードもすぐに実現しない場合、リンチGMには基本的に2つの選択肢があるということになる。1つ目は、2,550万ドル(約31億4,212万円)の報酬でガロポロを維持するという方法だ。これにはシーズン中に負傷した場合にQBを獲得しようと躍起になっている競合チームに道を開く可能性が伴う。2つ目は、現在の契約を再構築してより低い金額でガロポロをクラブに残すという方法だ。

今季のガロポロのキャップヒット2,695万ドル(約33億2,256万円)を予算に計上したため、移籍や契約の再構築による数字の調整は必要ないとリンチGMは話している。

また、次のシーズンでもただガロポロを維持するだけではなく、現在と同じ報酬で維持できると強く主張した。

「われわれはそのポジションの強さを重視している」と語ったリンチGMはこう続けている。「とはいえ、率直に言って、(ランス獲得のために)あの規模のトレードをしたとき、われわれの選択肢のほとんどにジミーは含まれていなかった。このチームにね。しかし、常に順応していかなければならないし、うまくいかなかった一連の出来事もあった。だが、それは悪いことではない。われわれはそれを前向きに捉えている。これから成功させてみせる」

49ersが高額報酬にかかわらずガロポロを確保し続けた場合、チームのダイナミクスは興味深いものになるだろう。それは主力選手として、また明確な先発選手としての地位を確立する予定だったランスのプロセスをすべて台無しにしてしまうかもしれない。あるいは、コーチングスタッフが信頼できる選択肢を提供する一方で、若いQBのための競争関係を築ける可能性もある。

【RA】