レイブンズがハーボーHCと3年の契約延長、QBジャクソンには進展なし
2022年03月30日(水) 09:18ジョン・ハーボーは2008年からボルティモアにいる。ハーボーが近いうちにどこかにいくことはないが、ハーボーのクオーターバック(QB)の未来については刻々と残り時間が減っている状況だ。
ボルティモア・レイブンズがヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーと2025年末までの3年の延長契約を結んだことを現地29日(火)に発表した。それを受け、先行きが不透明な状態となっているQBラマー・ジャクソンの未来については改めて疑問が持たれている。
しかし、ジャクソンは新契約成立を急いでいない様子だ。
『The Athletic(ジ・アスレチック)』によれば、レイブンズのオーナーであるスティーブ・ビスシオッティは火曜日に「彼が心変わりして、エリック(デコスタ/ジェネラルマネジャー)に電話し、準備できたと言わないことには。だが、エリックが“ラマー、本当にここに来て、こいつをやらなきゃならないぞ”と電話し続けるわけにはいかない」と話したという。
ほぼ1年にわたって、デコスタGMとハーボーHCに同じ質問がついてまわったが、2人とも満足の行く回答をできないでいた。2人が示唆したように、そして、ビスシオッティが火曜日に話したように、この話題については難しい状況にある。ジャクソン側が、合意に至ることについて関心を示していないのだ。
だからと言って、両陣営に亀裂のようなものがあるわけではない。ジャクソンには契約を待つことで経済的な利点がある。これまでにグリーンベイ・パッカーズが1年あたりの平均額が5,000万ドル(約61億5,628万円)になる2026年末までの3年契約をQBアーロン・ロジャースに与えており、クリーブランド・ブラウンズはトレードで獲得したデショーン・ワトソンと2億3,000万ドル(約283億2,887万円)が完全保証された5年契約を結んだ。これらの契約が、複数の方向からマーケットをリセットするだろう。
ビスシオッティはワトソンの契約に懸念を示し「“いまいましい、完全保証にしないでくれたらよかったのに”という感じだ。彼が完全保証されるべき最初の男だったかどうか、私には分からない」と話した。
「私にとって、それは画期的なことであり、他の者との交渉を難しくするものだ」とビスシオッティは『ESPN』に語っている。
ジャクソンは待つことで大きなリスクも抱えることになる。フランチャイズタグで1シーズンをプレーした選手と同様に(2017年のアレン・ロビンソン/ジャクソンビル・ジャガーズなど)、大けがを負って将来の契約に影響を与える可能性もあるのだ。ジャクソンにとって幸運なことに、ケガが影響をおよぼさなかった先例もある。QBダック・プレスコットは重傷を負いながらも、ダラス・カウボーイズと4年1億6,000万ドル(約196億7,264万円)の契約を交わした。
レイブンズはリーダーを然るべき場所に確保した。次に必要なのは、最も重要な選手を確保することだ。
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