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NFL復帰を望むFAのQBキャパニックがリーグ関係者の前で投球を披露

2022年04月03日(日) 11:15


コリン・キャパニック【AP Photo/Carlos Osorio】

現地2日(土)にミシガン・スタジアムで行われたミシガン大学のスプリングゲームのハーフタイムで、フリーエージェント(FA)のクオーターバック(QB)コリン・キャパニックがNFLのスカウト担当者や見物人の前でワークアウトを披露した。

ミシガン大学のヘッドコーチ(HC)ジム・ハーボーにより実施され、『Big Ten Network(ビッグ・テン・ネットワーク)』で生中継されたワークアウトで約15分間投げたキャパニックは、アウトルートやミディアムクロッサー、プレーアクションのディープボールなど、あらゆるスローイングドリルに取り組んだ。ワークアウトの最後にはディープパスを決め、ハーボーと抱擁を交わしている。

ワークアウトの後、キャパニックはクオーターバックを必要としているNFLのチームに対し、チャンスを与えてほしいと主張した。

『WXYZ Detroit(WXYZ デトロイト)』のジーナ・トロットマンに、NFLチームに対してどのようなメッセージがあるかと質問されたキャパニックは「より良いチームにする手助けができるし、勝利に貢献できる」と答え、次のように続けている。「今の状況では、先発で入っていくことはできないだろうと思っている。でも、そのために努力できるし、早くその姿を見せられるようになると思う」

「だから、質問のあるチームには、何よりもワークアウトに参加したいと言うつもりだ。より良いチームにするために自分がどういう貢献をできるのか、じっくりと話し合いたい」

キャパニックは最後にプレーした2016年シーズンに、国歌斉唱時にひざまずいて社会的不公正や警察の横暴に平和的に抗議した。その翌年のオフシーズンには契約のない状態となり、その後はリーグでの採用に向けて堅実に活動を続けている。

NFLが2020年夏にキャパニックの復帰を歓迎するが、契約するかどうかは各クラブに委ねると表明したことで、キャパニックは再び関心を持たれるようになった。現時点で契約を結んだチームはないとはいえ、土曜日はフリーエージェントの追加選手として注目を集めるのに役立ったかもしれない。

NFLを離れて過ごしている間にキャパニックが公開ワークアウトを行ったのは土曜日が初めてではなかった。2019年にはアトランタで興味のあるチームのオーディションを受け、8つのNFLチームの代表者がセッションを見守る中でNFLのベテランにパスを投げている。ワークアウト後に契約は成立しなかったものの、興味のあるクラブに向けてプレーする準備が整っていることをアピールした。

ネバダ大学から2011年ドラフト2巡目指名を受けてNFLキャリアをスタートさせたキャパニックは、これまでに69試合に出場している。2012年シーズンにはサンフランシスコ・49ersの先発QBとして活躍し、チームをスーパーボウル出場に導いたが、試合終了間際にボルティモア・レイブンズに敗れた。当時の49ersは、土曜日のスプリングゲームでキャパニックを名誉キャプテンに任命したハーボーが指揮を執っていた。

34歳のキャパニックはこれまでに投げた1,692回のパスのうち59.8%を成功させており、72回のタッチダウンと30回のインターセプトを記録している。6年間のキャリアで12,000ヤード以上を投げたものの、それから5年以上、どのチームにも所属していない。

まだNFLのレベルで戦えると思っているかと問われたキャパニックはきっぱりと「もちろんだ」と答えた。

「まだそこへ出て行ってやれるはずだ。今日、このエキシビションに参加したのはそれができることを示すためだった」

「代理人が何度も受けた質問の1つに“もう5年も経っている。彼はまだプレーできるのか?”というものがあった。だから、自分がまだプレーできることや、まだ投げられることをみんなに示したかったし、そこへ戻って先発の座を獲得し、チームを優勝に導けるようになる機会を探していただけだ」

【RA】