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QBウィルソンにブロンコス移籍を勧めていたペイトン・マニング

2022年04月05日(火) 11:06


ペイトン・マニング【Ben Liebenberg via AP】

10年間同じチームで過ごした後にチームを変え、デンバー・ブロンコスをすぐにチャンピオンシップレベルのチームへと押し上げることを期待されているクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンが直面する困難を理解できる人はほとんどいないだろう。しかし、以前に同じようにマイルハイシティに移った人物が1人いる。ペイトン・マニングだ。

元QBのマニングはインディアナポリス・コルツで14年間プレーした後、ブロンコスでキャリア最後の4シーズンを過ごした。2011年に首の手術を受けてそのシーズンをすべて棒に振った後にブロンコス入りしたため、ウィルソンとはその経緯が異なるとはいえ、マニングの視点はキャリア半ばで新チームに移行するウィルソンに役立つだろう。

マニングは『Denver Post(デンバー・ポスト)』のライアン・オハロランに「ラッセルとは何度も話し、別のチームに移籍するときに役立ったことについて話し合った。それは特に長い間、同じ場所にいた人が移籍するときにも当てはまると思う」と明かした。「自分にとって役立ったし、応用もきく、ウィルソンが初年度に即戦力として活躍できるような注意事項について、(ナサニエル)ハケットコーチ(ヘッドコーチ/HC)とも話し合った」

コルツから放出されたマニングは2012年にデンバーを着陸地点に選んでいる。マニングが有能で記録的なオフェンスを率いるようになり、ブロンコスはすぐに成功を収めた。マニングはブロンコスを2度スーパーボウルに導いており、1回目はウィルソン率いるシアトル・シーホークスに敗れ、2回目はチームに勝利をもたらしてQBとしてのキャリアに幕を下ろしている。

先月、ウィルソンは5つのドラフト指名権と3名の選手を含む大型パッケージと引き換えにブロンコスにトレードされた。オフェンスに才能豊かな選手がそろい、ディフェンス陣も優秀なブロンコスを、厳しいAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区でもタイトル争いに加われるチームとみなしたウィルソンは、ノートレード条項の破棄に同意して移籍している。

マニングは「ラッセルのゲームに関する特別な部分をすべて説明する時間はない」と言いながらも、ウィルソンのひときわ優れている点はリーダーシップだと強調し、こうコメントした。

「リーダーシップとワークエシック――そこから始まって、フィールドでの能力や才能を得るのは当然だ。ポケットから飛び出してスクランブルする能力と、ポケットの中からすべてのパスを決める能力――これは無類の素晴らしさだ。これからレシーバーたちとタイミングを合わせるために一生懸命に取り組んでいくだろう」

ブロンコスはマニングを獲得した後と同じような成功をウィルソンと共に収めたいと考えている。それが実現すれば、トレードで支払った高いコストはすべて相殺されるだろう。

【RA】