NFLで10季プレーしたDEマーシラスが引退を発表
2022年04月07日(木) 10:41レブロン・ジェームスと同じように、ホイットニー・マーシラスもかつてはオハイオ州アクロンに住む一人の少年だった。
その少年はいま、NFLで10年間プレーしたベテラン選手として胸を張って引退する。ヒューストン・テキサンズで長年ディフェンシブエンド(DE)としてプレーしたマーシラスが現地6日(水)に『Instagram(インスタグラム)』へ動画を投稿し、引退を発表した。
期待のディフェンス選手としてアクロンのガーフィールド高校を卒業したマーシラスは、イリノイ大学でさらに頭角を現して2011年のジュニアシーズンには試合を左右するエッジラッシャーとして浮上。その結果として1巡目で指名されたマーシラスは、ヒューストン・テキサンズに入るとそこで10年間のNFLキャリアを築いた。
マーシラスはそのキャリアにおいて一度もプロボウルやオールプロのファーストチームに選ばれることはなかったが、テキサンズでは安定した活躍を見せ、1シーズン平均で6回近いサックを記録。2015年には単シーズンとしてはキャリアハイとなるサック12回をマークしている。マーシラスは2012年から2021年にかけてテキサンズで72回のタックルフォーロスを含む345回のタックルを記録し、2014年に全体1位指名で入団したDEジェイデビオン・クロウニーと、将来のプロフットボールの殿堂入りが濃厚なDEのJ.J. ワットと組んで、あらゆるダウンで有効な容赦のないパスラッシュのフロントラインを形成し、最初の5年間でテキサンズを3回ポストシーズンに導いている。
2017年にクオーターバック(QB)のデショーン・ワトソンを迎える前のテキサンズはディフェンスの強いチームとして知られ、マーシラスは試合に貢献すると同時に信頼できる存在としてプロ10シーズンのうち2シーズンを除くすべてのシーズンで2ケタの試合に出場した。マーシラスがテキサンズを去ったのは、苦難の再建に向けて潮目が変わってからで、2021年10月に放出された後にグリーンベイ・パッカーズと契約している。
マーシラスは生産的な10年間の間に大物選手としての地位は得られなかったものの、元イリノイ大学のスター選手に1巡目後半の指名権を使った価値はあったことを証明して見せた。引退したマーシラスはこれから家族と過ごす時間を増やし、障害者の支援にも力を入れながら料理の腕も磨いていく予定だという。
マーシラスはアクロン出身のもう一人の有名な選手よりも先に引退することとなったが、NFLで過ごした質の高い10年間を満たされた気持ちで振り返ることができるだろう。
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