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QBマレーと複数のベテラン勢がカーディナルスのワークアウトを欠席へ

2022年04月20日(水) 12:31

アリゾナ・カーディナルスのカイラー・マレー【AP Foto/David Banks】

自主参加のワークアウトを欠席するクオーターバック(QB)たちのリストにカイラー・マレーが加わった。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話を元に伝えたところによれば、マレーとアリゾナ・カーディナルスのベテラン勢の多くはチームのコンディショニングプログラムに参加せず、自分たちでトレーニングを行うという。この決断は数週間前からチームにプランとして伝えられていたとラポポートは述べた。

マレーの不在については前触れがあった通りであり、誰も驚かないだろう。興味深いのはベテランのチームメイトたちが参加しない点だが、それも自らの立場を確立した選手たちはオフシーズンにチーム施設まで足を運ぶよりも自分たちでトレーニングすることを好むため、特に珍しいことではない。

一方で、マレーの不在が目立つことも確かだ。マレーとカーディナルスについては、このオフシーズンにすでに注目が集まっていた。マレーとそのエージェント、カーディナルスの三者はこれまでに多くのうわさの元を提供してきた。マレーが『Instagram(インスタグラム)』の自分のアカウント上からチーム関連のコンテンツを消したことに端を発し、紆余曲折を経て両者は関係を修復して前に進もうとしている。

当然ながら、前に進んでいく上での問題点はマレーの報酬だ。マレーのエージェントであるエリック・バークハードは2月下旬、マレーとの契約を“優先すると決断するかはカーディナルス次第”と公の場で発言したことで、実質的に決闘を挑んだ形になる。その効果は約2カ月後にあたる先週にもまだ続いており、マレーは新契約が結ばれない限り2022年にプレーしない見込みだとNFLネットワークのトム・ペリセロが報じた。

ともあれ、マレーの欲求を満たすだけの動きがまだないのは確かだ。

カーディナルスが慎重に事に当たっているのには理由がある。絶好調のときのマレーは自分の力だけでゲームを変えてしまうような、魅力的でスリリングな選手だ。2021年の大部分で、カーディナルスはマレーのおかげで勝利をやすやすと手に入れていた。しかし、2020年にそうだったように、逆境にはばまれているとき、マレーはそれにうまく対処できなかった。2021年シーズンのスーパーワイルドカード週末にカーディナルスがロサンゼルス・ラムズに大敗したとき、その結果にショックを受けた者は少なかったはずだ。

アリゾナでの初年度を終えてすぐに再契約したベテランであるワイドレシーバー(WR)A.J.グリーンは自分とマレーが最高の信頼関係を築けたわけではないと認めている。グリーンはマレーとコミュニケーションを取る努力をすべきだと認め、“(改善の)余地はたくさんある”と述べており、その部分はポジティブだ。ただし、同じことはマレーの側にも言える。

4月のワークアウトを欠席したとしても、誰もダメージを受けない。プロフェッショナルたちは大部分において適切な準備ができる。

ディフェンシブエンド(DE)J.J.ワットは状況をよく分かっている。ワットは現地火曜日、「シーズン最初のゲームで彼がここにいてくれればいい」と話した。

ただ、離脱を待つばかりのQBベイカー・メイフィールドにはチームと共にワークアウトを行う理由がないクリーブランド・ブラウンズや、肩の負傷からの回復中であるQBジミー・ガロポロには帰還しない可能性もあるサンフランシスコ・49ersとは状況が異なり、カーディナルスにはマレーの代わりとなる存在がない。マレーはフランチャイズQBなのだ。カーディナルスの状況は解決されるまで注目のトピックであり続けると同時に、懸念すべき材料でもある。

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