バッカニアーズがQBブレイディの契約再編で11億円以上のスペース確保
2022年04月23日(土) 09:58タンパベイ・バッカニアーズが来週のドラフトに向けてキャップスペースを確保するためにクオーターバック(QB)トム・ブレイディの契約を再編成した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが状況を知る関係者の話を元に現地22日(金)に伝えたところによると、バッカニアーズがブレイディのベースサラリーを契約ボーナスに変更して契約の最後にボイドイヤー(無効年)を追加したという。バッカニアーズはこの動きによって900万ドル(約11億5,624万円)のキャップスペースを確保した。
ブレイディの契約を再編成する前、バッカニアーズのキャップスペースには400万ドル(約5億1,388万円)未満しか余裕がなかった。今回の動きによって、新人との契約や、ドラフト後にベテラン――例えば、ディフェンシブエンド(DE)エンダマカン・スーなど――を追加することも可能になっている。
ブレイディはもともと来季にフリーエージェント(FA)になる予定であり、今回の再編成によってその状況が変わるわけではない。46歳になってもプレーを続けようと思えば、次のチームを選ぶことができる。
契約再編前、ブレイディは2022年にベースサラリー890万ドル(約11億4,339万円)とボーナス330万ドル(約4億2,395万円)を受け取り、キャップナンバーが2,020万ドル(約25億9,511万円)になる予定だった。フランチャイズにおける彼の価値を考慮すると、現在の契約ではどのような指標から見ても、滑稽(こっけい)なほど低賃金だと言える。『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によれば、2022年にブレイディに支払われる1,030万ドル(約13億2,325万円)はクオーターバックの中で19番目の金額だという。昨年にサインした契約延長の年平均2,500万ドル(約32億1,178万円)はシグナルコーラーの中で15番目に位置している。
ブレイディの契約再編が彼の価値にさらに見合うような完全に新しい契約にならなかったのは興味深い。しかし現時点で、ブレイディはすぐに稼げるお金よりも、来季にフリーエージェントになれることを重視しているようだ。もちろん、ロースターのアップグレードを図るために確保した資金を使って、ブレイディが8つ目のスーパーボウルリングを追い求めるのをサポートできるのは悪いことではないだろう。
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