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WRサミュエルのトレードは考えられないと49ersのリンチGM

2022年04月26日(火) 11:48


サンフランシスコ・49ersのディーボ・サミュエル【AP Photo/Roger Steinman】

ワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルがサンフランシスコ・49ersにトレードを要請している。これはジェネラルマネジャー(GM)のジョン・リンチが望むような要請ではなかった。

リンチGMは現地25日(月)に報道陣に対して「ディーボから離れたいと思うなんて想像もつかない。1巡目指名権を持っていない状況でも、このプロセスに徹底して取り組んで、すべての準備をしながらやっていかなければならない。彼はあまりにも優秀な選手だ」と語っている。

サミュエルがトレードを要請した理由は現段階で明らかになっていない。49ersオフェンスでの起用法に問題があったというものから、契約内容に不安があったというものまで、さまざまな憶測が飛び交っている。しかし、サミュエルも49ersも正確な理由を明かしていないのが現状だ。

リンチGMは月曜日にそれについて何度も尋ねられたが、詳しい内容に言及するのは避けている。

「あなた方に仕事があるのも、みんながディーボとそこで何が起こっているのかについて強い関心があるのも分かっている」と述べたリンチGMは「皆さんには理解してもらいたいし、今日は深く話すつもりがないという見方をしてもらいたい。それは生産的ではないと思っているからね。ディーボや彼のチームの代表として話したいわけではないし、いろいろと話すのは非生産的だと思っている」と続けた。

サミュエルはレシーバーとしても、ランナーとしても、NFLで最もダイナミックなプレーメーカーの1人となっている。ボールを持ったときのサミュエルほど、相手ディフェンスを恐れさせる選手はいないだろう。契約最終年を迎えるにあたり、サミュエルは1年で2,000万ドル(約25億5,254万円)以上の報酬が得られる長期契約を結ぶと見られているところだ。

サミュエルはオールプロに選出された2021年シーズンにキャリアハイのキャッチ77回で1,405ヤード、タッチダウン6回を記録した。シーズン終盤にはバックフィールドから力を発揮するようになり、シーズン通算でキャリー59回、365ヤード、タッチダウン8回もマークしている。

今シーズンはトレイ・ランスが先発クオーターバック(QB)を務めると見られている中で、サミュエルのようなダイナミックなプレーメーカーを失うのは、若いクオーターバックだけではなく、ポストシーズン進出を目指す49ersにとっても損害となるはずだ。

サミュエルはトレードを強要する決意を固めたようだが、数日間のうちにサミュエルの意向を変えたいと思っているリンチGMは次のように話している。

「われわれは選手とのコミュニケーションに誇りを持っている。今回も同じだ。どんなことが起こっていても、解決策を見出せると確信している」

サミュエルをトレードするならば、1巡目指名権を持っていない49ersはドラフトの1巡目が始まる前かその途中に手を打つのが最も理にかなっていると言えよう。問題は、49ersはサミュエルとの関係を円滑にする望みを持ち続けるのか、それとも最終的に彼のトレード要請を受け入れるのかということだ。

【RA】