今もQBサム・ダーノルドを信じるパンサーズのテッパーオーナー
2022年04月28日(木) 11:21現地28日(木)の夜にラスベガスでNFLドラフトが始まるとき、カロライナ・パンサーズはきわめて重要なものになる可能性のあるシーズンにまた1歩近づく。
1巡目の指名が行われる夜は、クオーターバック(QB)サム・ダーノルドにとって特に重要だ。パンサーズは全体6位指名権を有しており、それをダーノルドの後任にあてるかもしれないし、ダーノルドが長期的な答えであることに望みをかけて、他のところにあてるかもしれない。
パンサーズオーナーのデビッド・テッパーには、ダーノルドに見切りをつける気はないようだ。
現地27日(水)にドラフトやフリーエージェンシーでクオーターバックの改善を図るという選択肢について問われたテッパーオーナーは「一つだけ言いたい。われわれにはすぐそばにサム・ダーノルドという実に優れたクオーターバックがいると思っている」と話した。
「あなたの質問とは違うが、私はそれだけ言わせてもらう」
ダーノルドは2021年にトレードでパンサーズに加入し、環境が変わることでキャリアを立て直すことが期待されていた。しかし、ダーノルドの不満はさらにつのり、パンサーズの不安定さも強まる結果となっている。
単純に、ダーノルドはカロライナで初めてのシーズンで、今後のクオーターバックとしてパンサーズに自信を感じさせるほどの成果を残すことができなかった。いくつかのケガも足を引っ張り、最も重要な僚友であるランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーを負傷で失った後に、自身もケガによる欠場を強いられている。
結果としてパンサーズはクオーターバックのポジションに安定性を見出すどころか、回転木馬のような状況に陥った。キャム・ニュートンを加えたものの成功には至っておらず、ドラフトを目前にしてベイカー・メイフィールドというベテランの選択肢を有するパンサーズは、あらゆる選択肢を検討せざるを得なかった。
2022年にダーノルドがチームの先発に戻ってくるのであれば、他の場所での変更がこのクオーターバックの助けになるはずだとテッパーオーナーは話している。どうやら、テッパーオーナーはダーノルドが事態を改善させ、獲得するだけの価値が自身にあったことを証明可能だと考えているようだ。
「トレードをした際、サムの補償は適切であり、コーチングスタッフやスカウティングスタッフは、サムが非常に才能豊かな若者だと考えていた」と言うテッパーオーナーは次のように続けている。
「彼は当時のドラフトで2番手か3番手だったと思う。1巡目のだ。それに、彼には信じられないほど優れたスキルがある。今でも信じられないほど優れたスキルがある」
パンサーズを戦えるチームに戻そうと試みるテッパーオーナーは、理解と忍耐を求めて「ローマは1日にしてならず。それはこのチームも同じだ」と報道陣に語っている。しかし、前進の兆候が見えてこなければ、テッパーオーナーが“全面的にサポート”しているというヘッドコーチ(HC)マット・ルールの立場も危うくなるだろう。
今の時期はどのチームであれ輝かしい未来を公言しやすい時期だ。新シーズンは始まっておらず、ドラフトをはじめとしてまだ動く機会はある。
テッパーオーナーのチームは、そういった動きに出ていないようだ。このゲームで最も重要なポジションであるクオーターバックについても維持の姿勢を保つのかは、今後わかるだろう。
「私は今勝ちたい。いいかね。今、勝ちたいんだ」と話すテッパーオーナーはさらにこう述べている。
「だが、基礎を築かなければならないのも分かっている。われわれはチームを組み立てているし、フリーエージェンシーでも築いている。新しいシーズンに興奮している。昔は昔、今は今だ。私には進んでいく準備ができている」
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