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レイダースはDEフェレル、RBジェイコブス、Sエイブラムの5年目オプションを行使せず

2022年04月30日(土) 10:45


ラスベガス・レイダースのジョシュ・ジェイコブス【NFL】

ラスベガス・レイダースの2019年ドラフト1巡目組には、過去の成績のせいで厳しい未来が待ち受けていることだろう。

ディフェンシブエンド(DE)クレリン・フェレルとランニングバック(RB)ジョシュ・ジェイコブス、セーフティ(S)ジョナサン・エイブラムの5年目オプションをそれぞれ行使しなかったと、レイダースが現地29日(金)に発表した。

当時のヘッドコーチ(HC)ジョン・グルーデンとジェネラルマネジャー(GM)マイク・メイヨックが中心にいたレイダースの旧体制は、2019年NFLドラフトの1巡目指名権を大量に獲得して大成功を収めようとしたものの、その計画は完全な失敗に終わっている。

ケガをしがちではあるが生産性の高いジェイコブスは別かもしれない。ただ、デイブ・ジグラーGMとジョシュ・マクダニエルズHCが率いる新体制がいずれの選手のオプションも行使しないと決めるのは当然の流れだと言えよう。

今回の決定で3人のレイダース時代が終わるわけではないが、3人とも2022年シーズン終了後にフリーエージェント(FA)になることが決まった。

フェレルは2019年に全体4位で指名されており、この動きには驚きの声が上がっていた。その後、通算42試合に出場するもサックを8回しか決めておらず、2021年シーズンには先発機会がなくなって控えの選手となっている。

全体27位指名を受けたエイブラムはケガによってルーキーシーズンに1試合しか出場できなかった。エイブラムのプレースタイルは無鉄砲だと特徴づけられることが多いが、昨年は14試合に出場してタックル116回を記録し、統計的に自己最高のシーズンを送っている。一方、『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によるグレードは56.9にとどまっていた。

全体24位指名を受けたジェイコブスに関しては、3シーズンで3,087ヤード、タッチダウン28回をマークして2020年にはプロボウルに選出されている。ただ、毎シーズン欠場して主に故障者リザーブ(IR)に置かれているため、耐久性が今後の課題となりそうだ。

これまでの歴史はこの3人に微笑まないかもしれないが、2019年ドラフト組全体が実力不足だったわけではない。レイダースは当時2巡目で指名したコーナーバック(CB)トレイボン・マレンや4巡目で指名したタイトエンド(TE)フォスター・モローから十分な貢献を受けているだけではなく、ワイドレシーバー(WR)ハンター・レンフロウ(5巡目)やNFL屈指のディフェンシブエンドに成長したマックス・クロスビー(4巡目)といった主力選手も見出している。

とはいえ、レイダースが新時代を迎えていることを思い出させる出来事があるとすれば、まさに今回の出来事がそれに当てはまるだろう。

【RA】