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キャップスペースに余裕のないジャイアンツが「週末までに」CBブラッドベリーと決別か

2022年05月06日(金) 12:14


ニューヨーク・ジャイアンツのジェームズ・ブラッドベリー【AP Photo/Rich Schultz】

ニューヨーク・ジャイアンツのジェネラルマネジャー(GM)に就任したジョー・シェーンは最高の財務状況にあるチームに足を踏み入れたわけではなかった。

ジャイアンツの前GMであるデーブ・ジェトルマンは将来を見据えることなく浪費し、そのツケが今オフシーズンに回ってきている。不運にも、それは現在のジャイアンツが何人かのベテラン選手と別れなければならないことを意味していた。そして、コーナーバック(CB)ジェームズ・ブラッドベリーもその選手たちの中にもうすぐ加わりそうになっている。

シェーンGMは現地4日(水)、チームからの放出が迫っているのではないかと見られているブラッドベリーの状況について語った。

『NJ.com』によると、シェーンGMは「うまくいけば週末までにいくつか解決できるはずだ。彼は素晴らしい子だから残念だ」と述べたという。

シェーンGMは賢明にも、ブラッドベリーに対する決定を下すまでの間、現実的に可能な限り待ち続けていた。ブラッドベリーは質の高いコーナーバックとして多くの価値があるものの、2022年に2,186万ドル(約28億5,665万円)のキャップナンバーを背負っている。この数字によって、ブラッドベリーがジャイアンツ――ルーキーとの契約後、約700万ドル(約9億1,481万円)のキャップオーバーが見込まれている――に残ることは金銭的に不可能になってしまった。

ブラッドベリーはプロボウルに選出されるほどの実力があることを2020年に証明しており、年齢としてもまだ30歳になっていない。シェーンGMはそんなブラッドベリーに興味を持つクラブがジャイアンツに連絡をとり、ブラッドベリーにオファーを出すのをじっと待っていた。しかし、多くのチームがジャイアンツにブラッドベリーを維持する余裕がないことも、最終的に放出の決断を下さざるを得なくなることも分かっていた中で、シェーンGMは多くの関心を得られなかったようだ。

「ああ、驚いたよ」と明かしたシェーンGMはこう続けている。「もっと多くの関心があると思っていた。ドラフト前に興味を示してくれたチームはあったし、補償がある状態で契約がうまくいかなかったことも何度かあった・・・契約を再交渉しようとして合意に至らなかったとしたら、それは仕方ない」

現地6月1日(水)以降に放出すれば、現在2,066万ドル(約26億9,999万円)に及んでいるデッドキャップを1,000万ドル(約13億0,687万円)まで抑えつつ、キャップスペースに約1,100万ドル(約14億3,795万円)の余裕を持てるようになる。たとえ才能のある選手を進んで放出することになったとしても、節約できる可能性がある以上、シェーンGMは簡単にこの決断を下すはずだ。

「彼はリーグのどこでも先発コーナーになれる。ただ経済的な事情があるのだ」とシェーンGMはつけ加えている。

一夜にしてジャイアンツの財務状況を好転させることはできないが、シェーンGMは1巡目で指名したオレゴン大学のDEケイヴォン・ティボドーや、アラバマ大学のオフェンシブタックル(OT)エヴァン・ニールを含む、今年のドラフト組に恵まれて良いスタートを切ろうとしているところだ。シェーンGMは最も必要な部分を強化しているだけではなく、チームとしても近いうちに財政的により良い状況になっていくだろう。

ブラッドベリーに関しては、どのチームに加入するかを予想する前に、実際にリリースされるのかどうかを見守ろう。彼の動向は引き続き探られることになりそうだ。

【RA】