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ACL断裂のQBウィンストンをシーズン初戦に先発させたいセインツHCアレン

2022年05月08日(日) 13:08


ニューオーリンズ・セインツのジェイミス・ウィンストン【NFL】

クオーターバック(QB)ジェイミス・ウィンストンは回復への道のりを全速力で駆け抜けている。

そのウィンストンの最終目標は2022年NFLシーズンの初戦に出場することのようだ。

『The Rich Eisen Show(リッチ・アイゼン・ショー)』に出演した際に、シーズン第1週にウィンストンを起用するつもりだと明かしたヘッドコーチ(HC)デニス・アレンは次のように述べている。

「確かにそのつもりだ。第1週はまだまだ先だが、今の彼の状態が好ましいのは確かだ。彼の進歩に好感を持っている。去年、彼がやってくれたことは本当に見事だった――タッチダウン14回でインターセプトが3回だ。本当にいいものを見せてもらった。私のビジョンと希望は彼がもう1年、このシステムでやっていく間に同じレベルで進歩し続けることだ」

ウィンストンは2021年シーズン第8週にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂。セインツでの2年目のシーズンであり、初めて先発を務めたシーズンが終わった。

しかし、2015年ドラフト全体1位指名を受けたウィンストンは、2月末にはトレッドミルを用いたランニングを再開し、フリーエージェンシーの開始とともにセインツと2年の再契約を結んでいる。

28歳のウィンストンは昨季にパス161回中95回成功で1,170ヤード、タッチダウン14回、インターセプト3回をマークした。驚異的な数字を残したわけではないが、先発出場した試合でチームを5勝2敗に導いており、セインツはウィンストン不在の試合で4勝6敗となっている。プロボウルに選出された経歴を持ち、パスヤードとタッチダウン数でリーグトップに輝いたことのあるウィンストンは、強くパスを投げつける能力を持っていたが、特に2021年の成績はそれまで悪評を買っていたミスを抑制し始めたことを示していた。

QBデショーン・ワトソンとのトレードが成立せず、2022年NFLドラフトでクオーターバックを指名しなかったセインツは、ウィンストンに攻撃面での望みを託している。したがって、ウィンストンが2022年シーズン開幕時に出場可能な状態になっていることを望んでいるのは確かだ。

これまでのところ、ウィンストンの回復状況に満足しており、ウィンストンのワークエシックが彼を後押しすると確信しているアレンHCはこう話している。

「リハビリは順調に進んでいると思う。ジェイミスについて分かっていることの1つに、私がこれまで関わってきた人の中でもトップクラスのハードワーカーであることが挙げられる。根気強いワークエシックを持っていて、フットボールを愛している。それが彼の人生だ。彼にとってはボールがすべてだ。リハビリに一生懸命に取り組んで、本当によく頑張っているし、今の状態を好ましく思っている」

現在、ウィンストンは快方に向かっている最中だ。一方、アレンHCがシーズン開幕時に目指しているのは、ワイドレシーバー(WR)マイケル・トーマスもケガから復帰を果たし、1巡目で指名したWRクリス・オレーブと組んだ状態でウィンストンを先発出場させることだ。また、セインツは2021年トレーニングキャンプでの先発争いでウィンストンに負けたQBテイサム・ヒルをタイトエンド(TE)として起用し、新旧の選手が入り乱れるランニングバック(RB)陣からはアルビン・カマーラとマーク・イングラムを出場させる可能性が高い。

この先のオフェンスには楽観的な見通しもあるが、アレンHCが指摘しているようにシーズン第1週はまだまだ先のことであり、ウィンストンが回復するまでにはまだ長い道のりが待ち受けている。

【RA】